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経産省/2008年度国内の企業間EC市場は1.7%減の158兆円

2009年10月15日 / トピックス

経済産業省は10月14日、次世代電子商取引推進協議会の協力で行った「2008年度我が国のIT利活用に関する調査研究(電子商取引に関する市場調査)」の概要を発表した。

調査概要によると、国内のインターネットによる企業間EC市場規模は158兆8600億円と前年比で1.7%減となった。全商取引における電子商取引(EC)による取引割合を示すEC化率は13.5%(+0.2ポイント)と拡大している。国内の消費者向けEC市場規模は6兆890億円、前年比13.9%増となった。EC化率も1.7%増と0.2ポイント増と拡大した。

景気悪化を受け、「生活防衛」をキーワードに低価格、支払い手段、送料などを含むトータルな割安感を訴求するショップや、口コミサイトへの支持が高まる一方、実店舗とのクーポン連動などの動きも加速している。1回当たりの購買単価は減少傾向だが、購買頻度の増加で市場規模は拡大しており、その結果楽天市場の2008年度の取扱高は約6638億円、23.6%増と不景気にもかかわらず堅調に推移している。

米国のインターネット関連ビジネス市場は、2008年のBtoC ECは1300億ドル、6%増と成長は鈍化しているものの堅調に推移。Amazonなど一部の大手事業者の一人勝ちの様相を見せているが、このような大手事業者が自社のプラットフォームを中小事業者に開放する動きも見られ始めている。

モバイルECは日本ほど活発ではないが、AppleのiPhone3Gの登場で、他の国、地域に比べ、進展が遅れていた第3世代携帯電話端末が急速に普及した。それに伴い、大手事業者による積極的な取組が活発化している。携帯電話端末でブラウジングを行うのではなく、ショートメッセージ機能を活用したECが大手事業者を中心に提供されている点も特長のひとつ。

欧州主要各国のインターネット関連ビジネス市場は、PC向けインターネットビジネスのBtoC ECとSNSなどのコミュニティ系サービスが市場を牽引しているのは、欧州各国でも共通している。一部のBtoC ECでは注文はネット、商品は実店舗に取りに行くスタイルが主流となっている点が特色となっている。

英国最大の小売事業者Tescoでは、ネットショップと店舗の両方を持ち、店舗で販売していない商品の注文をネットショップにて受け付け、顧客が都合の良い時間に実店舗で受け取るというモデルが展開されている。

アジア主要各国のインターネット関連ビジネス市場は、PC向けで中国のBtoC EC市場規模が1280億人民元、129%増(2008年現在)と爆発的な拡大を続けてる。韓国では、11.7兆ウォン、14%増と堅調に推移。BtoC ECに比べ、相対取引の場として機能するCtoC ECが盛んな中国や、マーケット・プレイス機能としてのオープン・マーケットが盛んな韓国などBtoC ECに関しては、各国独自の発展を遂げている。

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