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ファーストリテイリング 決算/9~2月増収増益、欧州・北米が好調

2024年04月11日 15:33 / 決算

ファーストリテイリングが4月11日に発表した2024年8月期第2四半期決算によると、売上収益1兆5989億9900万円(前年同期比9.0%増)、営業利益2570億8500万円(16.7%増)、税引前利益2993億9500万円(29.9%増)、親会社に帰属する当期利益1959億1200万円(27.7%増)となった。

ファーストリテイリング

上期は、北米、欧州、東南アジアのユニクロ事業、ジーユー事業が大幅な増益となり、グループ全体の事業拡大をけん引した。

国内ユニクロ事業の売上収益は4851億円(2.0%減)、営業利益は772億円(14.7%増)。既存店売上高は3.4%減だった。

シーズン初めの9月、10月、商売規模の大きい12月に、気温が例年よりも高く推移し、冬物需要が高まらなかったことに加え、暖冬にマッチした商品構成や情報発信が十分にできなかったことが理由だという。

売上総利益率は、主に原価率の改善により、同3.6ポイントの大幅な改善。原価率は、前年は追加生産に使用するスポット為替レートが急激に円安になった影響で悪化したが、今年は、発注精度の改善に伴い、追加生産の総量が減り、スポット為替レートの影響が低減したことで、大幅に改善した。売上高販管費比率は、同1.3ポイント上昇した。これは主に、減収となったことで、人件費比率、減価償却費比率が上昇したことによる。

海外ユニクロ事業の売上収益は8839億円(17.0%増)、営業利益は1509億円(23.0%増)。

北米と欧州は大幅な増収増益を達成、業績予想を上回った。顧客層が継続的に拡大している。

東南アジア・インド・豪州地区も大幅な増収増益。グレーターチャイナは、増収、営業利益は前年並み、業績予想を下回った。

ジーユー事業の売上収益は1595億円(9.6%増)、営業利益は153億円(17.5%増)。

マストレンド商品の数量を十分に準備し、販売を強化した結果、ヘビーウェイトスウェット、ヒートパデッドアウター、カーゴパンツ、ワイドジーンズなどの販売が好調だった。

グローバルブランド事業の売上収益は694億円(1.2%減)と減収、営業利益は17億円の赤字(前年同期は1億円の黒字)。

セオリー事業は、日本事業とアジア事業の販売が好調で、増収となったが、給与水準の引き上げにより人件費が増加し、売上高販管費比率が上昇したことで、減益を計上している。

プラステ事業は、主に事業構造改革に伴い店舗数が前年同期末比で約6割減となったことで、減収、営業利益は前年並みの若干の赤字となった。

コントワー・デ・コトニエ事業は、事業構造改革により、店舗数が前年同期末比で約1割減少したことに加え、冬物主力商品が欠品したことで、集客に苦戦し、減収、前年並みの赤字となっている。

通期は、上期の売上収益の下振れを反映し、売上収益を200億円減額修正した。

売上収益3兆300億円(9.5%増)、営業利益4500億円(18.1%増)、税引前利益5000億円(14.2%増)、親会社に帰属する当期利益3200億円(8.0%増)を見込んでいる。

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