日本マクドナルドは、今後の新規出店の9割をドライブスルー型店舗とする。原田泳幸社長が7月20日、港区の六本木ヒルズに開店した都心型新世代デザイン店舗「六本木ヒルズ店」で開いた会見で明らかにした。
<原田社長の会見>
同社は2009年から100億円以上の経費をかけ、433店の戦略的閉店を実施し、633店で戦略的リロケーションを実施した。
<店舗数と売上高の推移>
2010年度は、店舗数は3715店から3302店に減少したが、1店舗あたり売上高は1億4200万円から1億5500万円に上昇、フランチャイズを含む総売上高のシステムワイドセールは5319億円から5427億円となった。
2011年度は1店舗あたり売上高が1億7500万円程度になる見込み。今後の出店では店舗の大型化を進め、年間150店舗程度を出店し、1店あたり年商2億円以上を目標とする計画だ。
1店舗あたりの売上高を高めるために、出店数とほぼ同数の小型店を閉店し、総店舗数は横ばいから微増とする予定だという。
<都心郊外型新世代デザイン店舗>
10月には、ドライブスルーのフラッグシップ店舗として、神奈川県川崎市の「246鷺沼店」を改装する。
<ゴールドスタンダードドライブスルー店舗>
4月からは、ドライブスルーの新型店舗として「ゴールドスタンダードドライブスルー店舗」を出店しており、既に19店を展開している。
マクドナルドのシンボルである「ゴールデンアーチ」がより遠くからも認識できる店舗デザインが特徴で、商品発注場所を2か所に設け、商品発注に大型ディスプレイを備えたカスタマー・オーダリング・ディスプレイ(COD)を採用した。
<カスタマー・オーダリング・ディスプレイ>
原田氏は「ドライブスルーは過去に待たされた不安があり、発注がしにくいといった課題があった。この2つを解決するために発注場所を増やし、CODを導入した」と語った。
これまではスピーカーを利用した音声での注文だったが、CODを採用することで、商品と金額をはっきりと確認した上で発注できるようになったという。
ゴールドスタンダードのこれまでの実績は、店舗面積が20~30%増加したのに対して、売上は15~20%増加したという。今後、3年から5年で、総店舗数3300~3400店のうち2000店程度をドライブスルー型店舗とする計画だ。
原田氏は「昨年から世田谷区の用賀インター店で実験を開始した宅配でも大きな需要があることが分っており、今後は店舗とドライブスルーと宅配の注文に対応できるキッチンを備えた店舗を展開することで、次の成長戦略を描く」という。
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