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あらた/営業利益2億4600万円の黒字化、売上総利益5.3%増

2009年08月10日 / 決算

あらたが8月10日発表した2010年3月期第1四半期業績によると、売上高1510億6900万円(前年同期比4.2%増)、営業利益2億4600万円(前期は3億1200万円の営業損失)、経常利益12億400万円(83.7%増)、当期利益5億800万円(154.9%増)となった。

経営体制は、基幹システムの統合により業務標準化、拠点統廃合を進め、遊休資産の売却、売上債権、在庫などの流動資産の回転率の向上により資産圧縮を行い、財務基盤の強化を実現することができた。

卸機能の強化は、「電通リテールマーケティング」を設立しマスメディアと連携した販売促進を行うとともに、「アドグッド」に出資し、独自の統一商品(専売品)の企画開発を進め、店頭マーケティング機能、カテゴリーマネジメント機能を強化した。

さらに、店頭を起点とした売れるマーケティング戦略を実現するために「インストアマーケティング」を設立するとともに、店頭における魅力的な演出を可能とする販促ツールを作成する「販促工房」を各支社に導入し店頭活性化を図った。

営業戦略は、規模の拡大と広域化を進めている小売業に対応するため、4月1日から東日本と西日本の営業統括本部を設置し、営業体制の強化を図るとともに、販売・店頭マーケティングの機能強化とグループ経営によるカテゴリーマネジメントの機能強化も行ってきた。

販売・店頭マーケティングの機能強化の取り組みとしては、「インストアマーケティング」が持つ小売業様の店頭情報をWEB上で小売業・メーカー・同社グループの3社が共有し、POSデータとともに店頭管理の共有認識を行う「WEB-RISM」の機能を活用することにより店頭の活性化を図り、販促工房が作成するイージーオーダー感覚の販促物を小売業に提供することにより店頭の活性化を推進している。

マス広告と店頭化を融合させた統合プロモーションを提案し、小売業に対して店頭活動の効果を高めるための総合的な営業提案活動を行った。消費者の購買意識の変化に対応するために、出資会社のアドグッドが開発したプライベートブランド商品を小売業向けに展開した。

物流戦略は、関東地区における物流の集約化・効率化を図るために、神奈川に2箇所目となる横浜センターの建設準備を進めた。倉庫内のピッキング効率と標準化を図るために、高精度で効率的なカートピッキングシステム「AIMAS」の導入を開始している。財務戦略としては、拠点の統廃合により遊休資産となった物件の売却や売上債権の流動化を行い、引き続き資産の圧縮を進めた。

収益力拡大のための活動に加えて、ローコストな経営体制を構築していくために経費削減の施策として、物流センターの集約化や、倉庫内の業務効率化を中心にした「物流関連費用の削減」、営業活動には直接影響しない固定費である「社内インフラコストの削減」や、「システム統合による業務の標準化・効率化」を進めた。

増収増益で推移したのは、連結売上高が前年同期比で4.2%増加したことにともない、売上総利益についても5.3%増加する一方、販売費・一般管理費については2.2%の増加に抑えることができた。営業外収益については、仕入割引が5.8%増加し、営業外費用では支払利息を前年同期の金額で抑えることができた。遊休不動産の売却を行ったことにより特別損失に固定資産売却損として7400万円を計上している。

通期の業績予想は、売上高5750億円、営業損失9億円、経常利益26億円、当期利益3億5000万円の見通し。

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