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キッコーマン/韓国向け不振や値上げの影響などで中間売上高13.8%減

2008年10月28日 / 決算

キッコーマンが10月28日に発表した2009年3月期中間期決算によると、売上高は2046億8500万円(前期比0.9%増)、営業利益96億7600万円(13.8%減)、経常利益91億4200万円(15.3%減)、当期利益50億3800万円(11.7%減)の増収減益となった。

部門別の概況は食料品製造・販売事業のしょうゆ部門で、国内向けが拡大。家庭用分野では新商品を投入したが、値上げの反動減で全体的に売上は減少。欧米向けでは、家庭用・業務用・加工用各分野とも順調に推移した。アジア・オセアニア向けも前期を上回った。

めんつゆなどしょうゆ関連調味料部門は、つゆ類、焼肉のたれなど全体が前期を上回った。デルモンテ部門は国内向けでトマトケチャップ、ソース類などなど家庭用分野が好調。しかし海外向けでは韓国で売上が減少したため全体的に前年実績を割り込んだ。

酒類部門は本みりんが苦戦し前年実績割れとなった。家庭向けワイン類は順調に推移したが、加工・業務用分野が振るわず前年同期を下回った。その他食料品部門では、豆乳飲料が値上げの影響でプライベートブランド商品との価格差から売上が減少。北米向け健康食品事業は、栄養補助食品などが堅調に推移した。食料品製造・販売事業全体の売上高は1014億7700万円(3.4%減)、営業利益62億2400万円(19.5%減)と前期を下回った。

食料品卸売事業は北米市場での日本食市場拡大を受け好調に推移。そのほかアジア・オセアニアなど各地域でも順調なため、売上高は419億8000万円(10.6%増)、営業利益222億5200万円(12.4%増)となった。コカ・コーラ事業では、千葉・茨城・栃木の3県で売上が伸長し、売上高581億3000万円(1.2%増)と微増を確保したものの、営業利益は7億3200円(23.5%減)と振るわなかった。

医薬品販売や運送などその他の事業は、臨床診断薬が好調だったものの医薬品原料が不振に終わった。ヒアルロン酸は化粧品向けを中心に順調で、前年実績超を記録。関連会社の総武物流が行っている運送事業は前年同期並みに終わった。その他の事業の売上高は72億8900万円(4.1%減)、営業利益は4億4700万円(10.8%減)と冴えない結果となった。

通期も、事業環境の大幅な好転は見込ず中間決算発表と同時に通期見通しを修正した。修正後の業績予測値は売上高4130億円(当初予測より1.2%減)、営業利益210億円(8.7%減)、経常利益195億円(9.3%減)、当期利益103億円(6.4%減)と本格的な回復は期待できない見通し。

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