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J.フロント リテイリング/10月の伸び確保は卸売業のみ、百貨店8.9%減

2008年11月17日 / 月次

J.フロント リテイリングが11月17日に発表した10月の連結営業報告によると、百貨店、スーパーなどを合計した連結売上高は前年比9.6%減、9-10月の累計実績でも8.3%減と大きく減少した。特にその他事業の落ち込みが激しく、34.3%減(累計では24.7%減)となったが、これはJ.フロント建装が昨年施工した大丸東京店内装工事の反動減のため。

業種別の概況では、百貨店業が食料品は好調に推移したが、秋冬物衣料品や美術・宝飾品など高額品が不調だった。また2007年の大丸東京店新店移転前セールの反動減や外商大型催事も不振に終わり、大丸直営店は12.8%減(東京店を除くと9.7%減)、松坂屋直営店は7.7%減。さらに業態別に見ると、16店舗中前年実績超となったのはららぽーと横浜店(5.4%増)、今治大丸(21.7%増)の2店舗のみで、後は軒並み前年実績割れとなった。

百貨店業の合計では11.0%減となった。商品別動向でも菓子類(7.9%増)、化粧品(0.1%増)が前年実績超となったのみで、ほぼ全商品で不振が続いている。

松坂屋の場合、直営8店舗に横浜松坂屋を加えた9店舗の販売実績は4.2%減。10月に前年実績超を記録したのは改装効果が見られた銀座店(21.8%増)、横浜松坂屋(10月26日閉店、102.5%増)の2店舗のみ。来客数では名古屋店(0.4%減)、静岡店(8.9%減)を除き全店舗で前年実績超となった。特に銀座店、横浜松坂屋は65.3%増、59.5%増と盛況。9店舗合計の来客数は10.0%増となった。

商品別販売動向では、衣料品が全カテゴリで前年実績割れとなり、家電も36.2%減と大幅減。前年実績超となったのは食品で、生鮮(16.6%減)を除き菓子(2.6%増)、惣菜(26.6%増)、その他(45.3%増)とほぼ全カテゴリで増加した。

スーパーマーケット業では、ピーコックストアは前年比で増減なしだった。地区別では、首都圏が0.8%減、関西地区が1.5%増、中部地区が1.0%増だった。卸売業の大丸興業は、電子部品が好調で1.8%増と小幅ながら伸びを確保した。

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