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LUSH/原宿に日本最大級店舗

2015年07月17日 / トピックス商品店舗店舗リポート

ラッシュジャパンは7月18日、東京・原宿に「LUSH原宿表参道店」をオープンする。JR原宿駅から明治神宮前の交差点へ向かうほぼ中間地点に位置し、店舗面積は2フロアで約230㎡、日本最大級の店舗となる。

<LUSH原宿表参道店>
LUSH原宿表参道店

ラッシュでは、創立20周年を迎えた2015年4月に創業地のイギリス・オックスフォード・ストリートにオープンした世界最大級の「オックスフォード・ストリート店」のみを旗艦店と位置付けている。

<1階全景>
1階全景

原宿表参道店は、美容サービスの「ラッシュスパ」を行うスペースがなく物販のみの店舗となっていることもあり、大型店と位置付け、オックスフォード・ストリート店の取り組みを導入した。

物販単独店としては、現在の標準店(約30坪)のほぼ2倍の面積だが、世界のラッシュの店舗で見ると標準店の規模となる。

<2階全景>
2階全景

ラッシュの現在の店舗は20年前の創業時のアイテム数をベースにしており、現在のアイテム数を表現しきれない課題があった。取扱アイテム数は、ここ数年で1.5倍に拡大し、現在、300アイテムとなっている。

<オックスフォード限定販売のソープ>
オックスフォード限定販売のソープ

<オックスフォード限定販売のバスボム>
オックスフォード限定販売のバスボム

原宿表参道店では、定番アイテムのほか、オックスフォード・ストリート店で販売する量り売りのソープ、バスボムの約30アイテムを販売する。

<原材料に使う果物や野菜も紹介>
原材料に使う果物や野菜も紹介

ラッシュは1999年に日本に上陸し、現在全国に143店を展開する。「フレッシュな自然の恵みがもたらす力、旬をむかえる野菜やフルーツからみなぎるフレッシュな力をハンドメイドで商品にしてお客の肌に届ける」をテーマに商品を開発。「フレッシュハンドメイドコスメティクス」ブランドを掲げる。

<商品ディスプレイでも原材料を見せる>
商品ディスプレイでも原材料を見せる

天然由来の原材料にこだわり、ホディケア、フェイスケア、ヘアケア、メイクアップ、パフュームを販売する。これまでも商品の特徴を伝えるために、店頭での実演販売を強化していたが、十分な接客スペースがなく、ゆったりとした店内環境を好む、中高年の女性が取り込めていない課題があった。

<洗面台を増設>
洗面台を増設

<店内にイスを多数、配置した>
店内にイスを多数、配置した

原宿表参道店では、接客スペースの拡大を一つのテーマとして、洗面台の設置か所を増設したほか、商品ディスプレイの間にイスを配置。お客自身がゆったりと商品を試せる環境を目指した。

<接客の様子>
接客の様子

これまでは、立ったままでの接客が中心だったが、店舗スタッフとお客が座り、会話を楽しみながら、商品を体験できる工夫をした。

<什器はすべて古材を使用>
什器はすべて古材を使用

使用する商品ディスプレイ用の什器やPOPスタンドなど、木製品のすべてに国内で足場材として使用されていた古材を使用。木目と黒を基調に白いタイルを活用し、白文字で商品などを説明する店舗デザインは従来と同じ方針を踏襲した。接客に活用する洗面台を陶器に変更するなど、接客時の雰囲気づくりを重視した。

<バスボムのディスプレイ>
バスボムのディスプレイ

ラッシュで販売する商品は、大手企業の同様の商品カテゴリーと比べると高めの商品が多い。そのため、商品を実際に体験し、納得感を持って商品を購入してもらうことを重視する。納得感のある接客販売と商品を使用した後の満足感がリピーターを生み出している。

<ボスボムの実演>
ボスボムの実演

ボスボムの実演

例えば、入浴剤のバスボムは、絵画のようなバスアートをテーマに商品を開発。お湯に溶かすと、水が抽象画のようにカラフルに変化しアート作品のように見える。パチパチははじける音のシズル感、バスボムが作り出す香り、保湿効果などを体験できる。

<ラッシュキッチンの実演>
ラッシュキッチンの実演

現在、進めている既存店のリニューアルでは、オンライン限定サービス「ラッシュキッチン」の専属シェフによる商品製造ライブイベントを実施している。

原宿表参道店では、フェイスパックをしている間の顔は見られたくない女性の気持ちを商品名としたフレッシュフェースマスク「DON’T LOOK AT ME」の製造実演を行った。

<DON’T LOOK AT MEの原材料>
DON'T LOOK AT MEの原材料

「ラッシュキッチン」とは、「特別な商品をちょっとだけ手作り」をコンセプトに、毎日少しの量だけ、まるで調理するように製造された商品をお客に提供する、2014年10月14日から開始した、オンライン上の新サービス。

<原材料を紹介しながら商品を作る>
原材料を紹介しながら商品を作る

店舗と違い、オンラインでは、店舗スタッフが商品のこだわりなどをお客に伝えることができないことに着目。原材料のこだわりを、実際に商品を製作したシェフの写真とともにお客に届ける。

リニューアルなどの限定開催イベントだが、店舗でも実際の商品作りをみせることで、商品づくりのこだわりを伝える。

<動物実験廃止を訴える創業者>
動物実験廃止を訴える創業者

<動物実験反対のディスプレイ>
動物実験反対のディスプレイ

ラッシュは、「フレッシュ:新鮮で」「イノベーティブ:革新的で」「エシカル:倫理的」な商品を届けることを企業理念としている。原宿表参道店では、これまで以上に企業理念をお客へ伝える工夫として、2階壁面にプロジェクターを活用し、ラッシュの取り組みや商品を紹介する動画を放映する。

<店内ディスプレイでもチャリティを紹介>
店内ディスプレイでもチャリティを紹介

<消費税以外は全額寄付される商品も販売>
消費税以外は全額寄付される商品も販売

店内では、倫理的な商品を届けるために動物実験反対のメッセージを掲示。世の中を変える革新的な取り組みや活動を支援するためのチャリティーの呼びかけを行っている。

<ギフトラッピング素材も販売>
ギフトラッピング素材も販売

<日本発のふろしきのラッピング素材>
日本発のふろしきのラッピング素材

倫理的な観点、持続可能な社会の形成を目指し、ラッシュの商品パッケージは自然に戻ることができなプラスチックなど人工素材は使わない。ラッピングもゴミとなってしまう紙のほかに、繰り返し使えるカラフルな風呂敷も提案する。

<子どもが粘土として遊べるソープ>
子どもが粘土として遊べるソープ

日本上陸から15年を経て、ラッシュジャパンは成熟期を迎えている。ラッシュは男女や年齢を問わず、企業理念を一つの文化として伝えることを目指してきたが、日本では、店舗面積の制約や店頭パフォーマンスによる販売イメージもあり、20代を中心とした若年層向けブランドイメージがある。

<スキンケアのディスプレイ>
スキンケアのディスプレイ

今後の店舗改装や出店では、原宿表参道店で目指したゆったりとした接客やメッセージの打ち出しを重視し、30代、40代、50代といった幅広い世代が自分のブランドと思う店舗環境を目指す。

<店内にはメッセージを多用>
店内にはメッセージを多用

大都市部では複数店舗の出店により、自社競合が起きている地域もある。既に、店舗の統廃合と増床を進めており、2015年7月期は過去最大となる15店を閉店した。

<顧客参加型のディスプレイも>
顧客参加型のディスプレイも

2016年7月期も既存店の強化を中心に店舗を運営する方針で、出店を抑制し、リロケーションを含めた店舗の統廃合を進める計画だ。

<香水のディスプレイ>
香水のディスプレイ

ラッシュジャパンの商品は、すべてイギリス本国のレシピに基づき製造する。広告宣伝費もあまり使わず、製造開発費や広告宣伝費を削減した部分をできるだけ、原材料費にかける方針だ。

<アイシャドーはその日の気分を商品名に>
アイシャドーはその日の気分を商品名に

今後も他社と一線を画する商品づくり、店舗づくりをすすめ、商品だけでなく、企業理念を含めて支持されるブランドを目指すという。

<メイクアップコーナー>
メイクアップコーナー

店舗概要
所在地:東京都渋谷区神宮前1-13-11
大西ビル1階
交通:JR原宿駅 表参道口から徒歩2分
東京メトロ明治神宮前駅から徒歩1分
TEL:03-5413-5131
営業時間:11時~21時

■LUSH原宿表参道店
https://www.lushjapan.com/shop/id-0195

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