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東京ブラウス/民事再生法を申請、負債16億円

2010年05月31日 / 経営

帝国データバンクによると5月31日、東京ブラウス(資本金1億円、中央区勝どき5-3-6、代表松本立美氏ほか1名、従業員57名)が東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

同社は、旧・東京ブラウス(1950年3月設立)が不動産管理会社に移行することにともない、同社の営業権を継承する形で71年(12月に設立。婦人物のブラウス・シャツメーカーとして、都内ほか百貨店内に店舗を展開し、91年12月期には年売上高約295億9900万円をあげていた。

その後は長引く不況の影響で売り上げが減少するなか、積極的な設備投資にともなう金融債務が収益を圧迫した。98年12月期の年売上高は約111億円、約9億8100万円の最終赤字となり、債務超過となっていた。外部から4名の役員を起用するとともに4億円を超える資金調達を図り債務超過を解消。

所有不動産の売却も進めて借入金の圧縮を図るほか、経費削減にも努めてたが、主力商品である「クレイサス」の販売不振が続き、自主再建を断念した。2003 年6月に負債約75億円を抱え東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、2004年1月に再生計画認可決定、2007年1月には再生手続き終結決定を受けていた。

その間、ジャスダック上場のヤマノホールディングス傘下である堀田丸正の子会社となっていたが、2008年11月には、大証ヘラクレス上場のトライアイズが株式の80%を取得、連結子会社となり再建を図ってきた。

ブラウス・ドレス事業部の主要販売先である百貨店業界の低迷や、リーマン・ショック以降の景気の悪化から2009年12月期の年売上高は約30億4200万円にダウン。トライアイズから役員の派遣や資金援助を受けていたが、資金繰りの悪化に歯止めがかからず支払にも支障を来たしたことから、トライアイズとしてもこれ以上の資金支援は不可能と判断し今回の措置となった。

今後は、クレイサス事業の収益性を生かすことを念頭に、広くスポンサーを募集する意向だ。トライアイズとしてもできうる限り可能な支援をしていく考え。

負債は2010年2月末時点で約16億2800万円。 

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