亀井淳イトーヨーカ堂社長は10月1日、今後1年間に東京23区内に約10店舗の都市型小型スーパーを出店し、将来的には首都圏を中心に100店舗体制を構築すると発表した。
<亀井淳イトーヨーカ堂社長>
同社初の都市型小型スーパー「イトーヨーカドー食品館阿佐谷」店の開店に際して開かれた記者会見で明らかにした。
新しい都市型小型スーパーは、少子高齢化や都心への人口回帰に対応するもので、店舗面積は約500㎡~900㎡で基本商圏は1kmを想定する。品揃えは、青果、鮮魚、精肉、惣菜の生鮮4品を中心に加工食品や生活雑貨を扱う。
「価格ではなく価値を訴求をする業態」との位置づけで、ホテルオークラのジャムやスープ、数万円のワインなど上質商品を多数導入、クッキングサポートコーナーでメニュー提案を行う点が特徴となっている。
亀井社長は「従来は、ショッピングセンター・アリオや総合スーパー・イトーヨーカドーを中心に郊外で車で来店してもうらう商売であったが、今度の業態はお客さまの生活ニーズを捉えて、お客さまに入り込んでいく店舗としたい」と語った。
また「300坪で1km商圏という設定で、首都圏を分析した結果、非常に大きなチャンスがあることが分かった。早急に10店舗を出店しノウハウを蓄積することで、100店舗程度までは順調にいける」と事業の見通しを語った。
<戸井和久イトーヨーカ堂取締役執行役員販売本部長>
今後の出店について、戸井和久イトーヨーカ堂取締役執行役員販売本部長は「物件情報はグループの商業施設開発会社モールSC開発と連携していく。都市部+オフィス、都市部+駅前、市街地+住宅地の3つの立地を想定し、マンションの1階、デニーズの居ぬき物件などこれまでにない立地への出店もありうる」と説明した。
「物件ありきの出店ではなく、市場調査に基づいて出店する。阿佐谷店は一つの雛形ではあるが、1店舗1店舗異なる品揃えをすることで個店主義的な店舗運営をしていく」(戸井氏)という。
投資額については明らかにされていないが、既存の建物を利用した出店をすることで投資コストを削減できるとしている。阿佐谷店は、契約から施工まで35日という短期間で開店したという。
「通常の店舗よりもバックヤード面積を減らした。LED照明を採用したことで電気代を通常店舗より3~4割削減。販促費は週1回の折込チラシに加え、バスの中吊り、店頭手配りチラシを併用することで削減を図り、初期投資を除けば単年度で黒字化できる見込みだ」(戸井氏)という。
セブン&アイホールディングスのグループ会社には、食品スーパーマーケットを運営するヨークマート、高級スーパーを運営するシェルガーデンがあるが、「出店能力、情報、商品調達力を考えて、いまはイトーヨーカ堂がこの業態を開発している。将来的にはグループ会社が同業態に参入する可能性はあるだろう」(亀井氏)とした。
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