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北海道丸井今井/特別清算を申請、負債41億円

2010年12月16日 / 経営

帝国データバンクによると、北海道丸井今井(資本金50億4674万4000円)は、12月15日に札幌地裁へ特別清算を申請した。負債は約41億7500万円。
1872年創業、1919年2月に丸井今井の商号で設立された。地場トップの総合百貨店経営業者として、バブル期には元社長・今井春雄氏の積極展開によってアスレチッククラブ経営や外車販売、信販業、美術館経営などの関連会社を相次いで設立するなどして事業多角化を図り、1997年1月期には年売上高約1320億円を計上し、同年3月には道内7店舗目となる「釧路店」をオープンしていた。 
主力取引行だった北海道拓殖銀行が1997年11月に破たんしたほか、バブル崩壊後の景気の低迷から経営難が表面化。1997年12月に代表の今井春雄氏を解任し役員の刷新を図る一方、1998年10月には整理回収銀行(現・整理回収機構)から約90億円に及ぶ債権放棄を受け、道内金融機関などから追加融資を受けるなどの支援も得て再建を進めた。 
しかし、その後も同業他店の進出や長引く景気の低迷から再度業績が悪化、再建計画の再構築を迫られるなか、2005年10月には「小樽店」「苫小牧店」の2店舗を閉鎖。2005年11月には会社分割を実施し、商号を「丸井今井」から「北海道丸井今井」へ変更していた。
百貨店業務は新たに設立された丸井今井に譲渡し、北海道丸井今井は室蘭店の運営を受託してきた。2009年1月には新設された丸井今井が札幌地裁へ民事再生法の適用を申請した。
北海道丸井今井は丸井今井の再生計画案に沿った形で事業が行われてきたが、2009年4月にスポンサーが三越伊勢丹ホールディングスに決定し、存続店舗に室蘭店は盛り込まれなかったことから今年1月20日付で閉店、北海道丸井今井は10月13日開催の臨時株主総会で解散を決議していた。 
資産処分を行い負債の圧縮を進め、旧室蘭店跡地の大手家電量販店への売却が決定するなど、清算業務にもメドがついたことから今回の措置となった。 

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