流通経済研究所は3月25日、東日本大震災の発生から10日間(3月11日~20日)を対象に、関東圏のコンビニエンスストアが扱う主要品目の販売動向を取りまとめた。
1店舗あたりの売上指数で見ると、3月11日の震災当日は東京23区の指数が高くなり、休日となった12日以降は郊外部の売上指数が上昇した。スーパーマーケットで主要商品が相次いで品薄となり、コンビニの存在感が増した構図が読み取れる。
震災が発生した3月11日に販売が急増した食料品目は、カップ麺(前週同曜日比4.1倍)、米飯加工品(6.0倍)、レトルト製品が含まれる調理済みカレー(5.7倍)、冷凍ピザ・グラタン類(5.1倍)、冷凍米飯加工品(8.6倍)など。
日用品では、電池(11.3倍)、ローソク(9.7倍)、紳士肌着(4.0倍)など。保存性が高いものや、調理が不要なもの、もしくは簡便に調理できるものが目立った。
関東地方での計画停電がスタートした14日から、販売が大きく増えたのは、湯沸しで調理できる製品。
インスタント袋麺が14日に8.8倍に達したほか、スパゲッティが10.0倍になった。震災直後から販売が大きく増えた調理済みカレーも14日に6.6倍と、当期間の最高を記録した。また、缶詰類の販売増も目立った。
水産缶詰(マグロ・カツオ以外)は8.6倍、野菜缶詰は7.9倍、畜産缶詰は14.9倍に増えた。ふりかけ(11.9倍)、お茶漬の素(17.0倍)、のり(9.0倍)の販売増も目立った。
日用品では、電池は(20.6倍)。ウエットティッシュ(15.5倍)やハンドソープ(15.8倍)となった。
勤務終了後の外出を控える動きを反映してか、ビール、発泡酒といった酒類も一定以上の販売水準をキープした。
機能性食品が含まれる健康食品の販売も高水準で推移し、14日に5.7倍に達した。保存食としての側面で需要が増えたと見られる。
集計は、関東エリアの大手4チェーンのコンビニエンスストア約220店舗のPOSデータを基に、JICFSコードの細分類別の品目で集計した。
■東日本大震災発生から10日間の関東圏のコンビニエンスストアの販売動向調査http://www.dei.or.jp/aboutdei/pdf/press/press_110325_01.pdf
■震災当日から10日間の販売動向POSデータhttp://www.dei.or.jp/aboutdei/pdf/press/press_110325_02.pdf
関連カテゴリー
最新ニュース
一覧- バロー/ネットスーパー「ainoma 高辻店」オープン
- JR東日本/従業員や店舗にチップを送るサービス、10月までに全国20施設で導入
- イケア/福井県、山口県に「商品受取りセンター」開設
- センコー/ディスプレーの七彩をグループ化、店舗デザインから工事まで提案
- サンドラッグ 決算/3月期増収増益、インバウンド需要が回復
- 丸井グループ 決算/3月期3期連続の増収増益、グループ総取扱高は4兆4872億円
- ゼンショーHD 決算/3月期増収増益、すき家・はま寿司が好調
- ヤオコー/目標年商26億円「武蔵浦和店」オープンで浦和ドミナント強化
- 三越伊勢丹HD/23年度インバウンド売上高が過去最高の1088億円
- ニトリ/増収増益記録36期で止まるも似鳥会長「社員に感謝」
- 島忠/3月期は店舗閉鎖推進・PB拡大途上で営業利益48.7%減
- 関西フードマーケット/H2Oの完全子会社に、7/29上場廃止
- セブンイレブン/国内1号店の豊洲店、オープン50周年
- 中部薬品/AI自動発注率8割に、滞留在庫3割削減
- 浦和パルコ/レストランフロアなどで新規5店舗を春夏にオープン
- クイーンズ伊勢丹/24年冬「十条店」オープン
- 流通3団体/カスハラ防止へポスター作成
- 【PR】「流通情報」5月号/「2024年度の消費・流通の展望」特集
- H2O 決算/3月期営業利益261億円で過去最高、百貨店が利益改善
- セブン&アイ/4月はイトーヨーカドー5.1%減、ベニマル1.0%増
- 福岡・天神「イムズ」跡地/オフィス・ホテル・商業の複合ビル、26年完成へ
- ドンキ/鳥取県「MEGAドン・キホーテ米子店」5/28オープン
- 銀座グランベルスクエア/NY発のメキシカン日本1号店6/14オープン
- ガスト、バーミヤンほか/アプリで貯まる「すかいらーくポイント」開始
- ペッパーフードサービス/「奨学金代理返還制度」導入
- 原宿表参道ビル/「コロンバン原宿サロン」7/3オープン
- ゴンチャ/「新宿マルイ」本館にテークアウト型店舗5/21オープン
- ワークマン 新商品/ヨガ・ウオーキングウエアに参入
- すかいらーく 決算/1~3月売上高13.0%増、小皿商品の充実で来店頻度増
- スシロー/4月の既存店売上高8.1%増
- くら寿司/4月の既存店売上高3.9%増
- アルコール飲料/4月の1位~3位は「キリンビール 晴れ風」
- ヤオコー/27年3月期売上高7300億円、255店舗体制目指す
- ヤオコー/25年3月期9店舗オープン、商品・販促を南北で個別対応
- 三越伊勢丹HD 決算/3月期営業利益が過去最高の543億円に
- 伊勢丹新宿本店/23年度売上高が過去最高の3758億円、24年度4110億円見込む
- ワタミ/24年度はインバウンド・宴会を強化、フランチャイズも推進
- バローHD/27年3月期営業収益9100億円、営業利益272億円目指す
- GU/海外旗艦店「ソーホー ニューヨーク店」と米国EC、秋にオープン
- ワタミ/事業の主軸を海外に、台湾直営・フィリピンFCなど出店加速