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フーセンウサギ/自己破産で負債30億

2013年10月15日 / 経営

帝国データバンクによると、婦人・子供服卸のフーセンウサギは10月15日、大阪地裁へ自己破産を申請した。申請時の負債は約30億円。

1921年1月創業、1951年7月法人改組の老舗ベビー服、子供服製造卸業者。創業当初は、資産管理会社であったが、事業会社である旧フーセンウサギを99年3月に合併し現業に変更した。

子供服、ベビー服の企画デザインなどは自社と取引先との共同企画で手がけ、生産は海外現地法人を中心に外注へ委託。

全国の百貨店を中心に、大手量販店、スーパー、子供用品店などに営業基盤を確立し、自社ブランド「CELEC(セレク)」やライセンスブランドを多数取り扱っていた。合併後の一期目にあたる2000年2月期には年売上高約266億500万円を計上していた。

しかし、アパレル市況の悪化や少子化の影響もあって業績の悪化が止まらず、抜本的な経営改善が必要となっていたことから、2006年5月に、ポラリス・キャピタル・グループが運営するポラリス第一号投資事業有限責任組合と第三者割当増資引受の契約を締結。

同月に同ファンドに対する第三者割当増資を実施、創業者一族の保有株式を譲渡していた。同年6月にも第三者割当増資を実施し同ファンドの100%子会社となり、7月には代表の変更など経営体制を刷新していた。

新体制のもと、不動産の売却や海外現地法人の営業停止、事業所見直しなど大幅なリストラ実施や、関係会社を合併するなど経営効率化を図り、抜本的な経営改革を図っていたが売上高は回復せず、2013年2月期には年売上高約62億1300万円までダウンした。

漸減していく売上高にリストラ効果がついていかず、収益面も低調で、直近10期中9期で最終赤字を計上していたなか、今年に入り取引先への支払延期要請を行うなど資金繰りが急速に悪化。ここに来て先行きの見通しが立たないことから今回の措置となった。

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