松久/繊維製品総合商社、破産で負債32億円
2014年03月19日 / 経営
帝国データバンクによると、松久は3月10日、岐阜地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約32億円の見込み。
1945年2月創業、1950年2月に法人改組した元・繊維製品総合商社。テキスタイルの製造販売のほかニット製品の製造販売、ボタン・ファスナー・レースなどの服飾品等を幅広く取り扱い、名古屋、東京、大阪など大都市圏に支店・営業所を設置するなど斯業界では上位に位置づけられ、1994年1月期には年売上高約239億4800万円を計上していた。
しかし、近年は安価な海外製品の台頭、さらには一般個人消費の低迷と価格の下落など、業界全体を取り巻く環境悪化から売上高は漸減し、2012年1月期の年売上高は約79億5500万円まで減少、収益面も低調な推移となっていた。
運転資金や設備資金、関連会社への投資などに伴う借入金も重く、余裕のない資金繰りを強いられていた。
2012年4月には本店不動産を売却、同年7月からは事業の縮小と人員削減を進め、2013年3月末までには従来事業に関わる従業員が全員退職して繊維事業から撤退。
社有不動産賃貸業に事業転換したが、債務弁済のメドが立たなくなったため、債権者から破産を申し立てられていた。
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