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アクセンチュア、Wi2/訪日外国人観光客の動態、地図上で可視化

2015年12月16日 / IT・システムトピックス経営

アクセンチュアとワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)は12月16日、誰もが手軽に、急速に拡大するインバウンド需要を狙うことができる新しい個人向けウェブサービス「インバウンド・サテライト(Inbound Satellite)」を発表した。

Wi2が2014年12月から提供を開始した、訪日外国人向けの無償Wi-Fiサービス「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」アプリを国内で利用している訪日外国人の情報を活用したサービス。

Wi2のWi-Fiアクセスポイントから生成される、匿名化された訪日外国人の位置情報データと、アクセンチュアのデータ分析基盤を組み合わせることで、訪日外国人の動態や使用言語などの情報に基づく効果的なプロモーション施策を、誰でも手軽に実現できるのが特徴。

<インバウンド・レーダー>
インバウンド レーダーのサンプル画面

<提供機能>
提供機能

インバウンド・サテライトから提供されるサービスの第1弾として、訪日している外国人観光客の動態をマップ上で可視化する「インバウンド・レーダー(Inbound Radar)」の提供を開始した。

自社の店舗などの周辺に、「どの言語を話す外国人」が、「どのくらいの人数が滞在しているのか」について、日次で更新される位置情報に基づいて、マップ上に可視化する。

前月比、前日比や、時間帯ごとの推移なども表示できる。「新宿」と「お台場」など、指定する地点間の相関関係を見ることも可能。2015年12月31日までに登録すると、2016年1月末まで無償で、サービスを利用できる。

<発表会の様子>
発表会の様子

個人単位でID登録が可能なウェブサービスで、主要都市のほか、地方都市で外国人向け商機の拡大を目指す人も手軽に利用でき、インバウンドビジネスの商機を地方にも波及させ得る、地方創生にも資するサービスとした。

Wi2とアクセンチュアは今後、ユーザーが任意に設定するエリア内に滞在している外国人観光客に対して、特売情報やクーポン、お勧め観光スポットなどのコンテンツを「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」アプリ経由で配信して、自店舗などに誘導するサービスもインバウンド・サテライトに組み込む予定だ。

「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」は、訪日外国人がアプリをスマートフォンやタブレットにダウンロードし、位置情報や属性情報の提供を含めた利用規約に同意することで、全国20万か所以上にWi-Fiスポットを有する、Wi2のWi-Fiサービスに無償接続できるサービス。

配信開始からわずか10か月弱の2015年10月時点において累計100万超のダウンロード数となっており、現在も利用ユーザー数が拡大している。

2015年10月までの訪日外国人の数は、すでに過去最高を記録しており、インバウンドビジネスにかつてない商機が訪れている。

一方で、来日する観光客の60%以上は個人旅行者であり、入国後の動きをリアルタイムかつ定量的に把握することが難しく、この大きな商機を十分に活用できる状況になかった。

ワイヤ・アンド・ワイヤレスの大塚浩社長は、「新サービスを通じて日本中の人々により身近にインバウンドビジネスを感じていただき、地域活性にもつながるサービスの提供を目指す」とあいさつした。

アクセンチュアアナリティクス日本統括マネジング・ディレクターの工藤卓哉氏は「訪日外国人の匿名化された位置情報データが、アクセンチュアの卓越したアナリティクス技術とデータ分析基盤と組み合わされることによって、今まで捕捉が難しかった訪日外国人の動きが可視化され、より効果的なプロモーション施策の実行が可能となった」。

「将来的には、過去の訪日外国人の動態情報から、今後どの地域に、どの属性の外国人の滞在が見込まれるかなど、アクセンチュアが持つ先端のアナリティクス技術を活用したサービスの投入も視野に尽力する」と語った。

■インバウンド・レーダー
http://inbound-satellite.jp/

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