資生堂/鎌倉工場閉鎖、生産・研究開発拠点を再編
2013年01月31日 / 経営
資生堂は1月31日、事業構造改革の一環として、生産・研究開発拠点の再編を実施すると発表した。世界的な経済成長の鈍化や、中国での事業環境の変化などを受け、積極的な投資がリターンに結び付きにくい環境にあると判断。「市場と同程度の売上成長でも着実に利益を拡大していける高収益構造の確立」を目指すことに方針を変更する。
まず、国内における4つの生産拠点(久喜工場、鎌倉工場、掛川工場、大阪工場)のうち鎌倉工場を閉鎖する。同工場で生産する製品は掛川工場、大阪工場、ベトナム工場に振り分ける。
さらに、ベトナム工場を日本・ASEAN向け中低価格帯スキンケアの主力工場にすることを目指し、鎌倉工場以外の国内工場からも中低価格帯のスキンケアなどの生産を移管する。
国内外の生産拠点それぞれの強みを生かしながら、安定的・効率的な生産体制を構築する。ベトナム工場では、新たな工場棟の建設と既存棟の能力増強を行う予定。
生産拠点の再編にあわせ、研究開発拠点の統合も進める。国内研究開発拠点である新横浜と金沢八景の「資生堂リサーチセンター」を統合する。同社の強みとされる基礎基盤技術をより早期に市場に投入し、価値創造力を強化することが目的。
これらの生産拠点および研究開発拠点の再編により、2013年3月期第4四半期の連結決算において、固定資産の減損損失などで約60億円を特別損失として計上する見込み。
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