ネスレ日本/2012年は営業利益率が飛躍的向上
2013年03月06日 / 経営
ネスレ日本は3月6日、2012年の実質売上高(オーガニックグロース=OG)が前期比2.3%増になったと発表した。オーガニックグロースとは、為替変動や事業の買収・売却などの影響を除いた実質ベースでの売上高成長率をいう。同社の場合、国内業績をベースに算出するため、為替の影響は含まない。
営業利益(一部事業を除く)は25.1%増、営業利益率は2.3%増と大きく伸長。ネスレグループ全体の営業利益率が0.2%増、日本を含むアジア・オセアニア・アフリカ地域が0.1%増だったことを踏まえると、日本国内での営業利益率の伸びが際立つ形となった。
利益率の低い商品のSKU(最小在庫管理単位)の数などを2割削減したことが奏功した。同社の営業利益は非開示だが、「営業利益率はほかの国内菓子メーカーなどの4~5倍はある」(ネスレ日本代表取締役兼CEOの高岡浩三氏)という。
<業績について説明する高岡浩三ネスレ日本代表取締役兼CEO>
カテゴリ別では、「チョコレート・菓子」のOGが9.3%増、営業利益が82%増。飲料・食品・コーヒーシステムなどを含む「グロサリー」のOGが2.1%増、営業利益が18%増。「栄養補助食品」のOGが8.3%増、営業利益が34%増となった。
「ペットフード」と「業務用製品」のOGはそれぞれ1.0%減、5.9%減と圧迫されたものの、営業利益はそれぞれ20%増、12%増と改善した。
同社が近年重視しているとするキャッシュフローは、約200億円増加した。
ネスレグループ全体のOGは5.9%増だった。総売上高は10.2%増の922億スイスフラン(約7兆8800億円)、営業利益は0.2%増の140億スイスフラン、純利益は11.5%増の106億スイスフランだった。キャッシュフローは、55%増の158億スイスフラン。
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