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矢野経済研究所/2007年度ホームセンター市場3兆9203億円

2008年12月02日 / トピックス

矢野経済研究所は12月2日、「ホームセンター市場に関する調査結果2008」をまとめ刊行した。同調査は、ことし7-10月の期間中、国内有力ホームセンター事業者13社を対象に電話調査・ヒアリングなどでの調査結果をまとめたもの。頒布価格は1部12万6000円。

報告書の概要によると、2007年度のホームセンター市場の事業規模は3兆9203億円(前年度比1.0%減)と横ばいで推移。市場は2000年度から徐々に伸びが鈍化し始め、2006年度には減少傾向に転じた。特に既存店の売上下落が大きく、2年連続で減少。その理由は、同業他社だけでなく商品ラインナップを拡大させているドラッグストア、ディスカウントストアとも競合状態が生まれたためという。

このため、大手事業者は商品の共同仕入・開発などで共存を図っているほか、資本提携などに踏み出すケースも見られる。2007年度のホームセンター売上高上位10社の合計額は2兆578億円で市場全体の52.5パーセントを占めている。

最近の店舗展開例では、建築業者向けに特化した店舗展開が見られるようになっているが、建築事業者のホームセンター利用率は21.5%とまだ高い水準ではない。その利用も資材が急に必要になった時が92.5%と圧倒的に多く、少量の資材を購入する場合は5.7%だった。

今後の展望では、大手事業者がスケールメリット維持のため、さらに店舗などの規模を拡大することが予想される。このため、出店の積極化、他社とのM&Aや提携関係の構築などが今後も進むと見られる。中堅規模の事業者は、他社との差別化のため特定エリアでのドミナント出店、扱う商品で店の個性を出すなどの方法が取られていく模様だ。

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