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矢野経済/昨年のジーンズカジュアル市場規模は前年比1%増

2009年06月24日 / トピックス

矢野経済研究所は6月24日、4-5月にかけて実施した国内のジーンズカジュアル市場に関する市場調査の概要を発表した。

研究員の面談、電話などのヒアリングなどを併用して実施したもので、概要によると2008年のカジュアルウェア市場規模は、小売金額ベースで6兆6,300億円(前年比1.1%増)と、微増ではあるが2004年以降の増加トレンドを維持した。昨年後半の景気後退の影響を受けつつの、大手カジュアル衣料チェーンが市場を牽引した。

ジーンズカジュアル製品の小売市場規模は、0.9%増の1兆2895億円。販売チャンネル別には、百貨店は7.5%減、量販店は全体的に販売低迷傾向から8.6%減、ジーンズカジュアル専門店は景気低迷の影響を受けたものの通年では2.1%増。通販・その他は販売量が拡大傾向にあり7.2%増となった。

ジーンズカジュアル小売市場では、専門店が販売チャネルとしては大きな割合を占め、今後も専門店が市場全体を牽引すると考えられるという。専門店市場は2007年に2.8 ポイント増と、ジーンズカジュアル小売市場全体(1.8 ポイント増)の伸び率を上回った。

昨年は専門店市場の伸びは2.1 ポイントと縮小し、またジーンズカジュアル市場全体は0.9 ポイントと微増にとどまった。専門店市場の構成比は2007年の84.3%から85.3%に拡大した。

専門店市場規模の約8割を占めるジーンズカジュアル専門店の上位数社は、今年も好調を維持する見通しで、今後も市場を牽引すると予測。また海外カジュアルチェーンの日本国内進出・出店増も続くことからも、ジーンズカジュアル小売市場は拡大傾向の見通しとしている。

一方、大手カジュアルウェア専門店の出店・業態開発動向では、これまで新規出店を図ってきた大手有力企業の中にも、規模拡大の大量出店は一段落し、不採算店舗の退店、複合店などの業態開発など、その戦略を見直す動きが出始めている。大手有力企業の多くは、新規出店は慎重に行い、不採算店はスクラップ&ビルドを迅速に進めると見られる。

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