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矢野経済/2010年以降のジュエリー市場は緩やかに回復

2010年02月24日 / トピックス

矢野経済研究所は2月24日、2009年に年間を通じて宝石専門店チェーン、百貨店や時計宝石店など約4000社を調査した「宝飾品(ジュエリー)市場に関する調査結果2010」の調査結果概要を発表した。

それによると、2009年の宝飾品小売市場規模は前年比11.9%減の9283億円と落ち込んだ一方、2010年以降は緩やかな回復傾向になると予測している。

宝飾品市場は1991年には3兆円超の市場規模だったが、2009年にはその3分の1以下に落ち込んだ。2009年全体では、百貨店や宝石専門チェーン店の落ち込みが大きく、市場全体の2割近くを占めるブライダルジュエリーも、婚姻件数の減少や単価の落ち込みなどで市場は縮小した。

また、宝飾品の単価の下落が続き、還流市場も拡大した。還流市場は、消費者の宝飾品市場在庫(いわゆる箪笥在庫)を買取業者が買い取って再販するもので、これも店頭価格を押し下げる一因となった。ただし、インターネットによる宝飾品販売が伸張したため通販チャンネルだけは大幅に伸びた。

2010年には富裕層による高額品購入も徐々に出はじめ、単価の下落もほぼ底を打つと見られている。また贅沢品に対する消費マインドも回復し、市場は緩やかに回復基調を辿ると予測している。

今後のプラス要因として、ヘビーユーザー増加による客単価の上昇、メンズジュエリー市場の拡大、外国人観光客による消費増などが挙げている。

一方、マイナス要因としては、少子高齢化などを背景としたブライダル人口の減少によるブライダルジュエリー需要の減少、保有数の過多による不要感などが挙げている。

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