食品主要195社/9月は1392品目値上げ、人件費増も影響

2024年08月30日 13:19 / 商品

帝国データバンクの「食品主要195社」価格改定動向調査によると、9月の食品値上げは1392品目となった。

前年9月に多かったみそ・しょうゆなどの調味料の値上げは小規模だったものの、アイス・氷菓類では1年ぶりに一斉値上げしている。

また、1回あたりの平均値上げ率は9月単月で16%だった。

<加工食品の値上げが最多>
加工食品の値上げがトップ

食品分野別に9月の値上げをみると、冷凍食品を中心とした「加工食品」が全食品分野で最も多い757品目、9月全体の約半数を占めた。

みそ・しょうゆ製品やスパイス製品など「調味料」(193品目)は、前年同月(1257品目)に比べて1割強の水準にとどまった。「菓子」(169品目)では、ラクトアイスなど「乳製品」(99品目)を含め冷菓製品で値上げラッシュとなっ
た。

菓子では「チョコレート製品」の値上げも多く、「酒類・飲料」(135 品目)の中心となるコーヒー飲料同様に、豆不足「ビーンショック」の影響が長期化している。

<人件費の増加も影響>
人件費の増加も影響

なお、2024年通年の値上げ品目数(予定含む)は11月までの累計で、1万1872品目となり、年間の平均値上げ率は17%となっている。

2024年の値上げ要因では、最も多いのが「原材料高」(92.5%)。続いて、円安ドル高の影響が長期化していることを背景に、「円安」要因の値上げは29.6%を占めた。「人件費」由来の値上げは27.2%で、2023年通年(9.1%)を大きく上回っている。

同社は、最低賃金の引き上げなどによる従業員の「賃上げ」を要因とした値上げが徐々に製品価格へ反映・浸透しはじめたことも要因の一つとだと分析している。

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