PPIH／渋谷にライフスタイル拠点「道玄坂通」PB集めた新業態も

2023年08月24日 17:01 ／店舗レポート

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス（PPIH）は8月24日、渋谷文化村通りの新たなライフスタイル拠点「道玄坂通 dogenzaka-dori」（東京都渋谷区）をオープンした。

＜施設外観＞

2層の「ショッピングフロア」に、最先端設備を有する「オフィス」、街のカルチャーを色濃く映し出すライフスタイル・ブティックホテル「ホテルインディゴ東京渋谷」の3要素で構成される、高さ約115m、延床面積約4万1767m2の大型複合施設。「文化村通り」と「道玄坂小路」の2つの通りに面して4つの出入口を設けている。

コンセプトは「道玄坂に通（みち）を拓く。上質な日常と刺激的な非日常が交差する」。渋谷の再開発が進む中、道玄坂2丁目周辺の入り組んだ路地裏の魅力を伝えるべく、複数の入り口を設けることで街の回遊性を高めた。

＜街の回遊性アップ＞

プロジェクトの発端は旧ドン・キホーテ渋谷店の増床にあり、周辺用地の確保に着手し出したのがきっかけ。結果的には近隣でドンキ大型店に相応しい物件が見つかり、現在の「MEGAドン・キホーテ渋谷店」（渋谷区宇田川町）として開店した。以降、施設開発の方向性が変化したという。

施設によって街が分断されるのではなく、この施設があることで楽しく街を回遊できる、新たな都市空間をテーマにした。かつてドン・キホーテの名を全国区へと押し上げてくれた渋谷に恩返しするべく、街の活性化につながる新たな情報発信拠点として「開通」する。

同施設について、コーポレートコミュニケーション本部広報室の小栗いつか課責任者は「道の中にある商店街に入っていくようなイメージで、人と人をつなぐような施設になってほしいという思いを込めた。渋谷で100年に1度の再開発が進む中、賑やかな駅前だけでなく道玄坂2丁目周辺の魅力も伝えたい。街の中間に位置するミックスカルチャーの結節点として、今まで周辺に来なかった人にも来てもらえる施設を目指す」と述べた。

＜新業態「ドミセ」＞

ドン・キホーテのブランドのみを集めた新業態の店舗で、プライベートブランド（PB）「情熱価格」の中でも選りすぐりの商品や、それ以外のオリジナルブランドなど約3200点を展開する。

売場面積は671.57m2。店内レイアウトは、通常店のようなカテゴリ別の区分けではなく、さまざまなランキング付けをした商品が並ぶ「ドップ10」や、コスメなどを集積させた「ド美容」などの各テーマごとに区分けしている。売上が芳しくなかった商品を反省点のポップを掲示した上で特価販売する「ドすべり」コーナーなど、独自の取組を導入した。

9月8日には、大阪府八尾市のショッピングモール「アリオ八尾」にも同業態2号店をオープンする。

＜Lil Woody’s＞

米・シアトルの中心部で誕生したバーガーショップ「Lil Woody’s（リル・ウッディーズ）」が日本に初進出。本国では約11年間にわたり4店舗展開しており、今回で5店舗目。新鮮で本物の味を求める人々からの支持を受けているという。主なメニューは、クラシックなチーズバーガー「LIL WOODY」（税込1100円）など。

Lil Woody’s Burgers&Shakesの山中唯史代表取締役は「主な客層は、アメリカ同様『アーバニティーズ（都会人）』をターゲットにしており、世界観を共有できるクリエイターとのコラボを展開していく。現在、同店でも企画を進めている」と話す。

＜猿田彦珈琲＞

東京・恵比寿発のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」が出店。同店独自の取組として、既存のファンや訪日外国人が楽しめるように、充電コンセント付きの座敷席も取り入れた。同店限定の「SHIBUYAブレンド」（豆税込1100円／100g、ドリップバッグ1050円／5P、ドリップ630円／店内）や、先行販売となる「青リンゴとハーブのコーヒーゼリーソーダ」（680円）、一部店舗でのみ扱う「和三盆みるくソフト」（550円）などを提供する。

＜THE CITY BAKERY＞

ニューヨーカーに「街のベーカリー」として親しまれてきたベーカリー＆カフェ「THE CITY BAKERY」がオープン。ユニークなパンやペイストリーなど約50品を用意した。都内初登場「CBエッグスラットブレックファースト」（1320円）などの素材にこだわったモーニングから、夜カフェにも利用できるアルコールメニューまで幅広いラインアップとなる。店内には、47席のイートインスペースを設けた。

＜Giolitti＞

イタリア王室御用達で長らくローマでしか食べることのできなかった「Giolitti（ジョリッティ）」のジェラートが、イタリア大使館の協力を経て日本に上陸。同店舗は日本国内2店舗目で、旧新宿店から移転・増床オープンとなる。シングルが715円、ダブルが825円、トリプルが935円で、チョコレートパフェ（1600円）などのメニューも扱う。

＜eashion fun SHIBUYA＞

PPIHグループやファミリーマートなどに食品を納品しているカネ美食品が展開する、総菜業態「eashion」の新ブランド「eashion fun SHIBUYA」をオープンした。いつもの「eashion」に「fun（ファン）」をプラス。限定商品として、パーティーなどの手土産やおつまみに適した「セレクトデリ」や、あふれる肉汁が特徴的な「SHIBUYAバーグ」、eashion初となる映えるスイーツ・ドリンクなどを販売する。

このほか、台湾発のグローバルティーブランド「ゴンチャ」、ヘルシーなブリトー店「フリホーレス」、買取専門店「買取えもん」、サラダボウルの「With Green」、歯医者・カフェ・ジムを併設したトータルウェルネスサポート施設「ANDELT」が出店。10月1日には、20～30代女性の初心者向けダンススクール「東京ダンスヴィレッジ」がオープンするという。

高層階（11～28階）の「ホテルインディゴ東京渋谷」（8月29日開業）は、全272室に加え、屋外テラス付きの「ネイバーフッドカフェ＆バー」、フィットネスジム、コーヒーショップ「SHIBREWYA」を併設する。

■道玄坂通 dogenzaka-dori
所在地：東京都渋谷区道玄坂2-25-12
営業時間：7時～23時（初日は13時オープン）
主要用途：店舗・飲食店・事務所・ホテル・駐車場・駐輪場
敷地面積：5896m2
延床面積：4万1767m2
構造：鉄骨造（一部鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造）
地上28階建、地下1階※建築基準法上（地上27階建、地下2階）
1階～2階：ショップ、3階～10階オフィス、11階～28階ホテルフロア（1階、3階：ホテルエントランス）

■公式ホームページ
https://dogenzaka-dori.com/