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コープ調布染地店/移転増床オープンでシニア向け商品拡充、年商目標16億円

2024年03月19日 16:33 / 店舗レポート

生活協同組合コープみらいは3月19日、「コープ調布染地店」(東京都調布市)を移転増床オープンした。

<店舗外観>

2016年に大規模団地「多摩川住宅」内の居抜き店舗を利用して出店していた旧店舗の隣地に移転したもの。目標年商は旧店の1.6倍となる16億円。直営売場面積は約1.5倍の1140.5m2に増床し、計1万741SKUを取り扱う。テナントとして、「サンドラッグ」、100円ショップ「セリア」、信用金庫、郵便局、内科・歯科、理容室・美容室など15店舗が入居する。

1次商圏(500m)は4864世帯(1万256人)、2次商圏(500m~1km)1万4513世帯(3万928人)。主に周辺の団地に住む60~80代のシニア層がターゲットとなる。マンションの建替えも進む地域であることから、20~30代のファミリー世帯をサブターゲットに設定した。産直野菜に水産物、インストア加工の畜産品などに注力。冷食の品数を約1.7倍に拡大した。

<本間副本部長>

新店舗について、コープデリ連合会の本間伸裕 店舗事業副本部長は「最初の1~2年間はシニア対応を推進して、団地の方々に足を運んでもらえる店舗にする。POS分析によると、カットフルーツ・カット野菜は意外とシニア層からの需要が高く、一人暮らし向けに簡便即食商品を拡充していく。4月からは年金支給日を意識した販促も行い、毎月15日によく購入される品目を強化する。

レジについては、フルセルフを検討したがスペース的に難しいほか、フルセルフだと操作に戸惑う方が多いだろうと考え、セミセルフレジを設置した。若年層の多い調布市民からの需要も見込み、4月からネットスーパーも開始する」と述べた。

<農産>

農産売場では、季節ごとに旬の産直商品が並ぶ。カットフルーツ・ドライフルーツ、カット野菜など簡便即食商品の品ぞろえを強化し、地域の需要に応える。移転前の店舗でも展開していた地場野菜も引き続き取り扱う。また、規格外れで見た目が悪くても、品質に問題のない果物・野菜を「ハネッコ」「不ぞろい野菜」として陳列する。

<水産>

水産売場では、利用者とコミュニケーションしながら販促できる対面コーナーを設置。作業室と店の壁をガラスで見えるようにし、安心感と美味しさを提供する。顧客がカルシウムをしっかり摂取できるよう、小魚も集積。魚総菜も豊富に取りそろえた。

<畜産>

畜産売場は、移転前がプロセスセンター商品のみの取り扱いだったところ、新店舗ではインストア生産を行い、品ぞろえを強化。生食即食品を拡充し、店内でスライスしたローストビーフなどをラインアップする。

<冷食>

冷凍食品とアイスの取り扱い商品を大幅に拡大。高齢者のニーズに応える国産野菜や弁当商材、子育て世帯向け商品「きらきらステップ」など、コープのPB商品を幅広く取り扱う。

<総菜>

総菜コーナーでは、利用者のニーズに対応した「時間帯別品ぞろえ」を実践。昼食需要への対応や、単身者向け商品提供を行う。店内の鉄板で焼き上げた「玉子焼き」や、手作りおはぎなどが並ぶ。女子栄養大学とコラボしたスマートミール認証弁当も用意した。

<ベーカリー>

移転に合わせてベーカリーコーナーを導入。ホテルブレッドやピザの販売に加え、新商品のイギリス食パン「パン・ド・ミー」も販売する。

ベーカリー横には、イートインとして利用できる「コミュニティスペース」も設置した。

<テナントも複数入居>

テナントは1階に9店舗、2階に6店舗の計15店舗が入居。2階の「セリア」は、店舗入口奥の階段・エスカレーターを上った先の正面に位置する。エレベーターでも移動可能だ。

<隣接する旧店舗>

また、新店舗西側にある旧店舗は今後取り壊され、都市計画にもとづきコミュニティの核となる広場の整備が調布市によって進められるという。本間副本部長は「年明けに取り壊して2年後、地域の広場スペースになる。そこでは夏祭りなどが開催される予定だが、普段の具体的な活用案はまだ決めていない。順次、街づくり協議会と取り決めていく。

農家の方に来てもらい、マルシェのような市場・直売所を展開してほしいという要望は頂いている。イベント時には我々の総菜を屋台で販売したり、取引先のキッチンカーを呼び込むことなどを検討している」と語った。

<SKU数>

生鮮・デリカ 農産 380
水産 310
畜産 300
総菜 220
ベーカリー 60
日配 日配 1256
卵・牛乳 61
加工肉 135
冷食・アイス 576
42
パン・生菓子 240
グロサリー 食品 3350
菓子 1334
775
住関連 1702
合計 10741

■コープ調布染地店
所在地:東京都調布市染地3-1-815
アクセス:京王線「調布駅」南口、小田急線「狛江駅」北口から「多摩川住宅中央」下車(小田急バス、京王バス)
TEL:042-426-7406
開店日時:3月19日9時
オープニングセール:3月19日~4月1日
営業時間:9時~22時
定休日:1月1日・2日
日商/年商計画:440.8万円/16億円
従業員数:142名(正規職員14名、パート・アルバイト職員128名)
敷地面積:1万6325.88m2(4939坪)
延床面積:4967.88m2(1503坪)
売場面積:1138.97m2(345坪)
駐車場/駐輪場:145台/168台
商圏人口:1次商圏(500m)4864世帯(1万256人)、2次商圏(500m~1km)1万4513世帯(3万928人)
テナント:調布染地郵便局、さわやか信用金庫、多摩川住宅内科クリニック、西川歯科医院、スエヤス薬局、仁調整骨院、サンドラッグ、Seria、クリーニングスワローチェーン、NEiS 体操教室、ヘアカット専門Masters、サクラ美容室、音楽教室「箱」、居酒屋ゆざわ美術教室「点と未来デザインラボラトリー調布美術研究所」

取材・執筆 古川勝平

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