ドトール・日レスHD 決算/3~5月増収増益、メニュー拡充・コスト管理徹底
2024年07月12日 16:28 / 決算
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ドトール・日レスホールディングスが7月12日に発表した2025年2月期第1四半期決算によると、売上高369億600万円(前年同期比4.9%増)、営業利益29億8100万円(37.6%増)、経常利益31億円(37.5%増)、親会社に帰属する当期利益23億7900万円(18.1%増)となった。
「外食業界におけるエクセレント・リーディングカンパニー」の地位確立を目指し、立地を厳選してグループ全体で19店舗(直営店14店舗、加盟店5店舗)を新規出店した。
既存事業では、店舗における新商品の導入をはじめ、テイクアウトメニューや売店商品の拡充、卸売事業の拡大など、コロナ禍で着手した活動を継続するとともに新規出店を強化。一部業態におけるグランドメニューの改定やキャッシュレス・キャンペーンを開催するなど客数・売上の回復に向けた取組を強化している。
さらに、物流や購買の見直しを図り、業務の効率化を推進するとともに、徹底した管理コストの削減など、事業基盤の強化に努めた。結果、客数は、コロナ前の経営数値への改善には至っていないものの、売上高は顧客単価の上昇に伴い改善傾向が明確化。コロナ前を超える水準まで回復した。
日本レストランシステムグループの売上高は134億7200万円(7.7%増)、セグメント利益は13億5000万円(79.3%増)。
経済活動の正常化により売上高は着実に回復してきたが、物価高騰や円安の影響、人件費の高騰と厳しい経営環境が続く。
新規出店は、「星乃珈琲店」や「洋麺屋五右衛門」などの主力ブランドを中心に7店舗を出店し、店舗網の拡大に努めた。顧客ニーズの変化に合わせた既存ブランドのブラッシュアップとして「牛たん焼き仙台辺見」「洋麺屋五右衛門」などへの業態変更を6店舗で実施している。なお、「星乃珈琲店」の店舗数は、2024年5月末時点で国内279店舗となり、うち加盟店は36店舗となった。
商品戦略は、季節に合わせたメニュー開発に注力。共通食材を使用することで多ブランド展開の強みを生かした商品開発を実施し、徹底した原価管理を行っている。
ドトールコーヒーグループの売上高は217億3000万円(4.1%増)、セグメント利益13億100万円(15.5%増)。
小売事業およびフランチャイズ事業は、新型コロナウイルスの影響はなくなり、人流が回復したことで、ビジネス街や駅前立地を中心に売上高は上昇傾向にある。定期的にメニュー改定を重ねたモーニングの時間帯も客数が回復しつつあり、ランチやティータイムの改善も継続していることが、売上の回復につながっているという。
小売事業では、引き続き季節ごとの商品など付加価値の高いメニューを随時導入し、顧客単価を上げることで売上を回復。客数の回復を目指したキャッシュレス・キャンペーン施策を継続することで、新規顧客の獲得やリピーターの確保に努めた。
一方、原材料をはじめとしたコストアップに対し、維持管理コストの削減を継続して実施することで、着実に利益を積み上げる体制を整えている。
卸売事業では、コンビニやスーパー向けチルド飲料で、プライベートブランド・ナショナルブランドともに、商品展開の幅を広げ、売上高の拡大に努めた。
また、ドリップコーヒーやインスタントコーヒーなど、通信販売や量販店での販売を拡大。新たな商品の開発・販売を展開することで販売強化に努め、引き続き業容拡大に向け、まい進していく。
通期は、売上高1464億8400万円(4.2%増)、営業利益96億7900万円(32.2%増)、経常利益98億4800万円(27.9%増)、親会社に帰属する当期利益66億4600万円(21.0%増)を見込んでいる。
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