三井不動産は10月29日、神奈川県海老名市のJR海老名駅前に駅直結型のリージョナル型ショッピングセンター「三井ショッピングパークららぽーと海老名」をオープンする。
27日、関係者向け内覧会を開催した。
JR海老名駅前に立地するが、海老名市が小田急小田原線、相模鉄道本線の海老名駅との連絡デッキを設置。動く歩道を備える連絡デッキにより、3路線の駅から直結するアクセスを確保した。
路線3線を合わせた乗降客数は約26万人で、公共交通機関を利用した来店を期待している。敷地面積約3万3000m2、延床面積約12万1000m2、店舗面積約5万4000m2で263店を集積し、目標年商は300億円。
総店舗数は、ららぽーとTOKYO-BAY約460店、ラゾーナ川崎プラザ約330店、ららぽーと富士見293店に次ぐ、4番目の規模。日本初出店、SC初出店、神奈川県初出店43店、新業態19店で、合計78店が海老名エリアでは、初登場となる。
サテライト百貨店や好感度ショップ、カフェ&レストラン、コスメ、雑貨、サービスショップ、インポートブランド、スポーツ&アウトドア、ベビー・キッズなどバラエティ豊かな店舗構成とした。
商圏は最大で10km・車で30分圏までを想定し、約140万人。1次商圏となる5km圏は約40万人、2次商圏は車で20分圏で約60万人を見込んでいる。2010年の国勢調査によると、5km圏の年代別人口構成比は消費意欲の高い20代~40代が全体の約43%を占め、平均年齢は41.1歳。
2005年と2011年を比較した人口増加率は、海老名市全体が3.19%に対し、ららぽーと海老名1km圏では10.55%と高い伸び率となっている。周辺には、リコーテクノロジーセンターなどのオフィスもあり、1km商圏の昼間人口は132.2%と高いのも特徴となっている。
施設コンセプトは、「Feel Urban、Feel Community」で、ターミナル駅直結の立地にふさわしい、洗練された空間、「ひと」と「ひと」が交流しあい、発信しあう拠点を目指す。
3階フードコート「EVVIVA!(エヴェーバ!)」は、ららぽーととして初めて、フードコートの営業時間を23時まで延長した。オフィスの通勤者を中心に昼間人口が多く、駅直結で電車での来店客が多い商圏特性を生かし、仕事帰りのちょい飲み需要を掘り起こす。
エヴィーバ!の施設面積は約1600m2で、客席数は700席(内テラス席30席)。新業態、SC初出店を含む11店をそろえ、15時以降は、500円のワンコイン程度で気軽に注文できる刺身など、夜限定のつまみメニューを各店舗で販売する。
フードコート内で独自イベントも実施。11月から毎月、最終金曜日の夜にJAZZ LIVEなどを定期的に開催。10月27日~11月8日には、BEER GIRLによるビールの移動販売を期間限定で実施する。今後もボジョレーヌーボーの解禁イベントやクリスマスコンサートなど、さまざまなイベントを予定する。
「ひと」「もの」「こと」が複合的に集まり新しい交流が生まれる施設のセントラルゾーンとして、3階、4階中央には、テーマごとに店舗を集積し、各店舗を壁で仕切らず、共有部分と一体のデザインで配置する「EBICEN(エビセン)」を展開した。
4階には、大人のための学びや体験を提供し、新たな発見や出会いなどが生まれるゾーンとして、「EBICEN flatto(エビセン フラット)」を配置した。施設面積は約800m2で、書店と雑貨のBOWLを中心に旅行代理店のH.I.S.、鞄のACE、家具・雑貨のCRASH GATEを配置。
子育てが一段落したお母さんや単身のOLのほか、オフィスワーカーが気持ちをリセットできるゾーンを目指し、旅行、上質な家具、書籍、雑貨などを提案する。エビセンフラットの中央部には、BOWLが展開するカフェの客席スペースを配置。BOWLのカフェスペースを活用して、大人向けイベントを実施する。
カフェスペースは中央に60席のほか、BOWLの店内にも20席を設置。60席のメインスペースでは週に1回程度、トークショー、セミナー、ワークショップを、ワンドリンク制で、500円~1000円程度の有料(実費相当)で開催する。
ソムリエによるワインマナーセミナー、メイソンジャーでつくるスノードーム、ネイリストによるネイル講座、英会話スピーチ、写真家による撮影講座など、大人向けのイベント「大人ゼミ」と称して、実施する。20席の店内カフェでも、月15回程度、ワークショップを中心としたイベントを開催する。
趣味を軸とした講座も多く実施することで、同じ趣味を持つ人々が、自然と新たなコミュニティを形成できる施設を目指す。
3階には、親と子のコミュニティのコアであり子どものオアシスとなるゾーンとして、「EBICEN coasis(エビセン コアシス)」を約800m2で配置した。3階フロア全体をファミリーのフロアを位置付けており、その中核を担う。
中央に施設の共用ゾーンとして、通常は子どもの遊び場、イベント時はイベントスペースとなる「木育ひろば」(74.5m2)を設置。木育ひろばを中心に、ベビー・キッズ雑貨のDADWAY、親子カフェのAROUND TABLE、幼児教室のMY GYM、写真スタジオのholly hock 子ども服のフェフェを集めた。
ワークショップ、読み聞かせ、撮影会を「コドモゼミ」と称して、週2~3回程度、イベントスペースで開催する。エビセン コアシスは、ファミリー向けの施設であり、イベントスペースが共用スペース区画のため、無料の講座を中心に展開。一部、実費相当を負担する有料のワークショップを行う。
親子カフェのAROUND TABLEは80席を配置しており、AROUND TABLEのカフェで、子育てを行っている同世代のお客同士の交流が生まれることを期待している。
小島浩史商業施設本部リージョナル事業部長は「モールは人が交流する場であり、新たなコミュニティ形成ができる場所だ。エビセンの取り組みは、これまでの単なるゾーニングによる関連商品・サービスの配置と異なり、店舗同士が連携した取り組みを行うことがポイントとなる。店舗間の壁を廃止しただけでなく、販促・イベントを共同で考えることで、テナント同士の新たな交流が生まれることも期待している」と語る。
エビセンへの参加テナントは、三井不動産がコーディネートし、開業までにテナント同士による会合を複数回実施。店舗が単に隣接するだけでなく、イベントでも年間を通じて協力できる関係を目指す。
店舗間の壁がないため、組み合わせるテナントは、販売する商品やサービスが異なる業種を意識し、レジが店舗毎に異なってもお客が混乱することがない工夫をした。
1階には、スーパーマーケット「ロピア」を核に、バラエティ豊かなショップで構成する食物販ゾーン「EBINA Food Selection(エビナ フード セレクション)」を配置した。
チーズタルト専門店のBAKE、SC初出店となる惣菜暖簾山正、アジア惣菜の「ASIAN CUISINE CHOPSPOON DELI&KITCHEN」、おにぎり 結び菜、鈴木水産・三崎豊魚などを食物販ゾーンに31店を集積した。
多用な店舗をそろえることで、日々の食材の販売から、イートインコーナーでの食事、ギフトやお土産など、さまざまな食のニーズに対応する。
2階は海老名駅直結のフロアで、トレンドを押さえたショップを展開。入口には、高島屋の衣食住を展開する新業態の小型店「タカシマヤ スタイルメゾン」を配置。
福岡発のフレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」がSC初出店となる店舗を駅側の入口に出店する。
プレミアムポーションコーヒーを展開する「ネスプレッソ」の専門店もSC初出店で、タカシマヤ スタイルメゾンの隣に出店する。
ファッションやコスメショップを中心に展開し、フロア中央には、スターバックスコーヒーを配置し、カフェで休憩しながら、買い物できる空間を目指した。
ららぽーと共通の取り組みとして、三井不動産の女性社員が提案するママに優しい買い物環境を目指す取り組み「ママ with ららぽーと」を導入。おむつ替えスペース、授乳室などを充実させた。
小田急線・相模線「海老名駅」東口には、既に大型商業施設として、ViNAWALKが営業している。ららぽーと海老名の出店にあたっては、ViNAWALKの店舗構成にも配慮し、ViNAWALKと重複するシネコンを導入せず、テナント構成もできるだけ異なる店舗を採用することで、東口と西口で相互に補完しあい、街全体としての機能が高まることを目指した。
なお、JR海老名駅と小田急線・相模線海老名駅の間にある約3万5000m2の敷地については、小田急電鉄が2025年の竣工を目指し、オフィス、マンション、商業施設による再開発計画を発表している。
施設概要
所在地:神奈川県海老名市扇町13-1
交通:JR相模原線海老名駅徒歩1分
小田急小田原線海老名駅徒歩3分
相模鉄道海老名駅徒歩4分
構造規模:店舗棟・鉄骨造4階建
敷地面積:約3万3000m2
延床面積:約12万1000m2
店舗面積:約5万4000m2
店舗数:263店
駐車台数:約1800台
営業時間:物販・サービス10時~21時
フードコート・レストラン11時~23時
■ららぽーと海老名
http://www.lalaport-ebina.com/
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