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AOKIHD/重衣料の苦戦などで売上高1.1%減、当期利益40.7%減

2009年05月18日 / 決算

AOKIホールディングスが5月15日に発表した2009年3月期決算によると、売上高は1320億5200万円(前年同期比1.1%増)、営業利益96億6500万円(32.1%減)、経常利益105億5700万円(19.0%減)、当期利益33億1500万円(40.7%減)の増収減益となった。

ファッション事業は、商品面で20-30代の顧客に、「もてスリム」をキーワードにトータルスタイリングでの商品企画を実施し、ミドル層には洗濯機でもシャワーでも洗える「シャワーウォッシュスーツ」などの機能商品やリサイクルポリエステル繊維を使用した、環境に優しく快適な衣料「コンポテックエコ」シリーズを核商品と位置づけて提案した。レディスでは、パーソナルオーダーに加え、新ブランド「マジマジルージュ」などの既製服の品揃えを充実し、女性顧客が大幅に増加した。

営業面では、テレビCMを軸とした販促と景況感に合わせたセール企画を実施。スタイリスト制度の更なる深耕により販売力の向上を図った。まとめ買いできる「ルーキー割」の効果により、新社会人の客数が増加した。店舗面では、九州への出店強化とグループのシナジーを活かしたM/Xとの複合店、また東京都区内への大型店など、新エリアや新業態を含め36店舗を出店する一方、4店舗を閉鎖。期末店舗数は413店舗(前期末381店舗)となった。

オリヒカは20-30代のニューファミリーをコアターゲットとし、着回しを重視した新しいビジネス&ビジカジスタイルを提案する商品企画・開発を継続するとともに、品揃えや売場環境の標準化と深耕、また将来の事業規模拡大に備えた人財育成を図った。店舗面では、ショッピングセンターのほか、新立地として駅前ファッションビルの浦和パルコ店を含め8店舗を出店し、期末店舗数は45店舗(前期末37店舗)となった。

カジュアル衣料専門店のM/Xは、「魅力ある商品をスタイリングで提案し、より豊かで楽しいカジュアルライフの創造を応援します」をコンセプトに、オリジナル商品の開発拡大と新プロトタイプの構築を図った。店舗面では、150坪のモデル店舗やAOKIとの複合出店を含め5店舗を出店する一方、2店舗を閉鎖した。期末店舗数は37店舗(前期末34店舗)となった。ファッション事業は、特に下期以降の急激な景気減速に伴うスーツなど重衣料が苦戦し、また創業50周年記念のイベント費用や新規出店に伴う経費の増加などで売上高872億8300万円(2.7%減)、営業利益は59億5200万円(33.1%減)と減少した。

アニヴェルセル・ブライダル事業はなお期末店舗数は12店舗(前期末12店舗)となり、売上高は228億700万円(9.0%増)、営業利益は期初に発生したのれん償却額の増加などで21億1800万円(6.6%減)となった。

エンターテイメント事業は年2回のグランドメニュー刷新や、季節感ある期間限定メニューの投入で飲食の売上高が堅調に推移。複合カフェ運営事業は、設備点検や顧客満足度向上のためのコンテンツ企画等既存サービスの強化に注力し、時宜を得たシーズンメニュー投入により引き続きフード売上が好調に推移した。

店舗面では、カラオケルーム運営事業で9店舗の出店と5店舗の閉鎖を実施し、複合カフェ運営事業は10店舗の新規出店と3店舗の閉鎖で、期末店舗数はカラオケルーム運営事業で107店舗(前期末103店舗)、複合カフェ運営事業で110店舗(前期末103店舗)となった。

売上高は219億6100万円(9.8%増)、営業利益は期初に発生したのれん償却額を吸収し15億4600万円(9.1%増)の増収増益となった。

来期はファッション事業で、出店基準に合致した年間30店舗前後の新規出店と既存店の徹底的な活性化で売上高の安定化を図り、売上高1337億円(1.2%増)、営業利益78億円(19.3%増)、経常利益87億円(17.6%減)、当期利益34億円(2.5%増)の見通し。

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