ワコールHD/ワコールブランド事業本部などの減収で売上高10.1%減
2009年07月30日 / 決算
ワコールホールディングスが7月30日に発表した2010年3月期第1四半期決算によると、売上高は377億4100万円(前年同期比10.1%減)、営業利益10億2000万円(57.4%減)、税引前四半期純利益2億9000万円(84.4%減)となった。
ワコールのワコールブランド事業本部では、キャンペーンブラジャーの新製品を春・夏に投入したが前期実績を下回り、基幹商品のブラジャー全体が低迷。ガードル・パンツは前年並みを確保した。肌着全体では前年実績を大きく上回ったものの、販売チャンネル別のブランド売上は低迷し、事業本部全体の売上は前期を下回った。
ウイングブランド事業本部でも春夏のキャンペーンブラジャーなどが前期を下回り、百貨店向けなどのメンズインナーが前期実績を上回ったものの、事業本部全体の売上高は前期を下回った。
SPA事業では、中心価格の引き下げで販売数量が増加し、アウトレット業態の好調と、若年層向けに直営店事業を行うウンナナクールの新店舗出店などで、全体では前年実績を上回った。
ウエルネス事業では、スポーツコンディショニングウェアが、スポーツチェーン店での在庫調整の影響を受け減収となった。フット・レッグ商品では「スタイルカバー」を中心にテレビ通販、カタログ販売で売上が伸びたものの、事業全体では前期を下回った。
通信販売事業では、カタログは苦戦したが、新聞チラシの投下で新規顧客を獲得し、ネット販売も好調なため、売上高は前期を上回った。ワコール全体の売上は前期を下回り、売上利益率改善や経費削減に努めたものの、営業利益も前期実績を下回った。
ピーチ・ジョンの通信販売は、春夏カタログの受注低迷で前期を下回った。直営店売上は既存店ベースでは前期を下回ったが、新店舗の出店で店舗売上全体では前期を上回った。また昨年12月に出店した香港の海外1号店も順調という。しかし通信販売の売上低迷などでピーチ・ジョン全体の売上は前期を下回った。
海外事業(今年1-3月)では、取引先百貨店の不振、前期で製造販売を終了したダナ・キャランの売上がなくなったことなどで前期を大きく下回った。前期から展開しているラグジュアリーブランド、第1四半期初めから展開している新ブランドも売上高は前期を下回った。
中国事業は、昨年7月から展開しているアジア各国でのプロモーションの効果などで春のキャンペーン用品は大きく伸長した。利益面では販売費用の増加で前期を下回った。
通期は売上高1710億円(0.7%減)、営業利益72億円(28.9%減)、税引前四半期純利益58億円(24.0%減)を見込んでいる。
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