吉野家HD/売上高17.7%増も営業損失1億6200万円
2009年07月07日 / 決算
吉野家ホールディングスが7月7日に発表した2010年2月期第1四半期決算によると、売上高467億9300万円(前年同期比17.7%増)、営業損失1億6200万円(前期は7億9900万円の営業利益)、経常損失1億500万円(11億8300万円の経常利益)、当期利益1億3400万円(21.2%減)となった。
事業別の概況は、牛丼関連事業が国内の吉野家を中心に、海外の吉野家でも積極的なエリア開発・出店を行い吉野家ブランドの浸透を図った。国内では、郊外店舗を中心に家族やグループで利用しやすいテーブルサービス店舗の導入を行い、当期末までで新規出店・改装店舗あわせて349店舗に拡大。
また、「そば処吉野家推進プロジェクト」を立ち上げ、駅ナカやショッピングセンター内といったこれまで吉野家のフォーマットが成立しなかった立地で比較的好調に推移している「そば処吉野家」の展開をスタート。しかし、景気停滞等の影響に加え、新型インフルエンザ流行懸念等も重なり客数が伸び悩み、既存店売上高が前年実績割れとなった。店舗展開では22店舗を出店し、不振店など4店舗を閉鎖したため国内総店舗数は1120店舗となった。
海外では、アジア、特に中国での基盤強化に向けた取組を進めた。店舗展開では14店舗を出店し、不振店1店舗を閉鎖。海外の吉野家総店舗数は366店舗となった。国内外の合計店舗数は1486店舗。牛丼関連事業の連結売上高は265億円、牛丼関連事業の連結営業利益は8億3400万円にのぼった。
寿司関連事業では、テイクアウト業態で既存の京樽店舗で、夕方以降の江戸前鮨強化策を実施するなど販売を強化した。イートイン業態では、牽引役のグルメ回転鮨「海鮮三崎港」の出店、一皿105円均一の回転寿司「うおえもん」などを出店。しかし、テイクアウト業態の昨年3月に実施した価格改定の反動などで既存店売上高前年比は7.2%減と減少した。店舗展開では7店舗を出店し、不振店を3店舗閉鎖、総店舗数は373店舗となった。寿司関連事業の連結売上高は66億600万円、連結営業損失は2億8000万円を計上した。
ステーキ関連事業では、どんのステーキのどん業態でハンバーグを中心とした品質向上、味の追求に取組んだ。しゃぶしゃぶどん亭の業態では積極出店を図り、5店舗を出店。しかし、メイン業態のステーキのどん業態の既存店売上高前年比は9.2%減と前年実績割れとなった。店舗展開では5店舗を開店し、総店舗数は193店舗。ステーキ関連事業の連結売上高は67億1700万円、営業損失は3億4100万円だった。
うどん関連事業では、はなまるで店舗運営力と収益力の強化を図り、かきあげなど天ぷらのバリューアップを図った。店舗展開では6店舗を出店し、店舗数は257店舗となった。千吉を加えたうどん関連事業の総店舗数は268店舗。うどん関連事業の連結売上高は34億3100万円、営業利益は1億3900万円となった。
スナック関連事業では、ピーターパンコモコが新業態の一口茶屋鯛焼総家と蕎麦屋を出店し、売上・客数共に好調に推移しているという。店舗展開では7店舗を出店し、不振店を1店舗閉鎖したため、店舗数は279店舗となった。新杵を加えたスナック関連事業の総店舗数は306店舗。スナック関連事業の連結売上高は20億8500万円、営業利益は3500万円。
その他飲食事業では、アール・ワンが8月末で事業を撤退する。店舗展開では出店はなく、不振店19店舗を閉鎖し、店舗数は58店舗。石焼ビビンパ、おかずの華を加えた、その他飲食事業の総店舗数は112店舗。
通期は売上高2000億円(14.8%増)、営業利益42億円(17.2%増)、経常利益44億円(1.4%増)、当期利益2億5000万円(19.6%増)を見込んでいる。
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