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関西スーパー/通期の売上高3.2%増、当期利益72.4%増

2009年05月08日 / 決算

関西スーパーマーケットが5月8日発表した2009年3月期の連結業績によると、売上高1090億9200万円(前年同期比3.2%増)、営業利益19億5000万円(16.1%減)、経常利益22億900万円(13.7%減)、当期利益9億5300万円(72.4%増)となった。

徹底した衛生管理による食の安全の提供と、鮮度の良い商品を安く売り続けるとともに、顧客の支持を得るために各種強化策を推し進めた。また、2008年10月からEDYを利用した電子マネーである同社発行の「おさいふカード」に続き、ビザタッチで決済が簡単な提携カード「関西スーパーカード」の提供を開始し、顧客サービスの拡充とチェックアウトの効率化を目指し全店導入を進めた。

さらに11月に受発注の合理化と店舗作業の削減を目的に開設した在庫型物流センターである天保山センター(大阪市港区)の稼動によって、商品を店舗の通路別に仕分けて納品することで、商品の補充時間の短縮を図ることができるようになった。また、商品の自動発注システムにより週5日発注、週5日納品が可能となり店舗での発注作業時間の短縮も可能となった。

事業別にみると、スーパーマーケット事業は、NB商品を中心にディスカウント政策を打ち出している。一方、国産牛肉のトレーサビリティなどの安心安全な体制を確立している。チェックアウトの効率化を図るため、商品を客自身で精算できる「セルフレジ」をHAT神戸店(神戸市中央区)、西冠店(大阪府高槻市)に続き、ことし3月に琵琶店(神戸市灘区)に導入した。

店舗の新設は、2008年4月に出屋敷店(兵庫県尼崎市)、12月に今福店(大阪市城東区)を開店した。既存店強化策としては、2008年6月に長居店(大阪市住吉区)、3月から7月にかけて駅前店・伊丹ショッピングデパート(兵庫県伊丹市)、10月に鴻池店(兵庫県伊丹市)を改装した。9月に予定していたレ・アール店(神戸市北区)の改装は、専門店のレイアウト見直しにより、ことし2月に開店を予定していた倉治店(大阪府交野市)は、建築許可申請に期間を要した事により延期した。

これらの結果、スーパーマーケット事業の売上高は1060億5200万円(3.0%増)、営業利益は16億5600万円(14.6%減)、経常利益19億2200万円(12.2%減)、当期利益は8億1200万円(136.7%増)となった。

物流事業では、常温、低温、冷凍の3センターの運用による商品保管温度帯毎に管理された商品の配送業務と店舗の安全管理業務などを行う関西スーパー物流は、2008年11月に在庫型の物流センターである天保山センターを既存の通過型である大和田センターに代えて開設した。3センターの中で常温配送を受け持つ物流センターとなった。

また、取扱い物量は既存店の売上の伸びと、新設店の寄与により増加した。これらの結果、売上高は36億4600万円(8.4%増)、営業利益は2億9000万円(23.6%減)、経常利益2億8600万円(22.3%減)、当期利益1億4100万円(32.6%減)となった。

次期の見通しとして、店舗の新設は、川西店(兵庫県川西市)、倉治店(大阪府交野市)、永和店(仮称、大阪府東大阪市)の合計3店舗を予定。また、既存店強化策としてはベルタ店(大阪市阿倍野区)、レ・アール店(神戸市北区)、小野原店(大阪府箕面市)、落合店(神戸市須磨区)、河内長野店(大阪府河内長野市)の合計5店舗の改装を順次進める予定。

物流事業では、店舗作業の削減による更なるコストの削減への取組みと店舗数増加に対応するため、3センターの運営体制の強化および見直しを進める。

2010年3月期の業績予想は、売上高1149億2000万円、営業利益21億9000万円、経常利益23億2000万円、当期利益12億5000万円を見込んでいる。

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