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ジェイアール東日本都市開発は10月23日、秋葉原~御徒町駅間の高架下で運営する「B-1グランプリ食堂AKI-OKA CARAVANE」において、メニューを改定し第2章を開始する。
B-1グランプリ食堂は、日本各地のさまざまなご当地グルメを提供し、地域の魅力を発信する場所をコンセプトに7月10日にオープンした。高架下にトレーラー9台、キッチンカー1台、建物内のキッチン2か所を設置して展開。専用客席数32席、共用客席数120席を配置する。
8月には、推計の来場者数が10万人を突破。当初、オープン3か月で10万人程度の来場者数を見込んでおり、計画を上回る集客となった。第1章が終了する10月18日までには、推計で約15万人が来場した。
ご当地グルメでまちおこしを目指す祭典「B-1グランプリ」に参加する、まちおこし団体が監修したご当地グルメを提供。B-1グランプリを主催する愛Bリーグに加盟する全国の64団体のメニューを順次、紹介する。
開業当初から、3か月程度でのメニュー変更を計画しており、今回は、第1章のご当地グルメの約半数を改定し、新たに8つのご当地グルメを販売する。第1章は14団体のメニューを提供したが、第2章では合計15団体のメニューを展開する。
四日市とんてき協会「四日市とんてき」、いちのせきハラミ焼なじょったべ隊「いちのせきハラミ焼」、山形芋煮カレーうどん寄合「山形芋煮カレーうどん」、第746なよろ煮込みジンギス艦隊「なよろ煮込みジンギスカン」、本荘ハムフライ・ハム民の会「本荘ハムフライ」、出雲ぜんざい学会「出雲ぜんざい」、小樽あんかけ焼そば親衛隊「小樽あんかけ焼そば」、対馬とんちゃん部隊「上対馬とんちゃん」の8メニューを新たに販売する。
第1章では、B-1グランプリの入賞団体のメニューを集めたため、焼きそばが複数あるなどメニューの重複があった。第2章からは、メニューの重複をさけ、主食系メニュー5品目、副食系メニュー10品目の構成とした。主食、つまみ、デザートなど趣の異なるメニューを組み合わせることで、バランスの取れたメニュー構成とした。
JR東日本グループでは、これまでJR東日本が営業する地域にフォーカスした取り組みを行っていたが、B-1グランプリ食堂では、鉄道の営業地域にしばられず全国のメニューを紹介するのが特徴となっている。
第2章からは、第1章で未提供だった北海道と日本海沿岸地域のご当地グルメも提供する。人口減少下で過疎化などの課題を抱える地域の魅力を、東京・秋葉原~御徒町エリアという情報発信力のある場所で提供することで、地域の活性化につなげたいという。
B-1グランプリ食堂の運営は、ジェイアール東日本都市開発の社員が担当。社員とパート・アルバイトを含め約100人体制で営業している。メニュー提供にあたっては、社員を中心に、ご当地グルメの監修団体での研修を実施。1団体あたり3人チームで研修を行い、これまでに36団体で、数日から1週間におよぶ研修を行った。
研修を行うことで、単にメニューを再現するだけでなく、ボランティアを中心に構成する「まちおこし団体」の人々が持つ想いも伝えていきたいという。
ご当地グルメを忠実に再現するため、現地の食材を宅配便で調達。焼きそばの麺、ソース、トッピング、銘柄の牛、豚、鶏など、ご当地素材を活用している。
野口宏物販・飲食事業本部営業部担当部長は「従業員の研修費用、食材の調達コストなど、飲食事業単体として捉えれば、決して効率の良い事業ではない。地方の活性化という課題に貢献する取り組みとして、しっかりと東京で地域の魅力を発信していきたい」と語る。
提供メニューは、より手軽に数多くのメニューを体験してもらうことを目的に、ハーフサイズで税込500円程度を一つの目安に構成した。1人前を食べたいという要望があった一部メニューでは、フルサイズでの提供もある。
第1章、第2章を合わせこれまで22団体のメニューを紹介した。すでに36団体で研修を終えており、来年2~3月頃には、第3章をスタートさせる予定だ。
今後も3か月ごとに約半数のメニューを入れ替えながら、3年間程度で、愛Bリーグに加盟する全国の64団体のメニューを紹介する計画だ。
ジェイアール東日本都市開発は、秋葉原~御徒町駅間の高架下の開発を行っており、これまでに御徒町駅側に、ギャラリー、工房、カフェ、ショップなどで構成する「ものづくり」をテーマとした施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」を2010年12月に開業している。
2013年には秋葉原駅側に日本全国の逸品を集めた物販・飲食施設「CHABARA AKI-OKA MARCHE」をオープンした。
上野駅から御徒町駅は、全国的にも知名度が高い「アメ横」があり、商店街の賑わいを見ながら、歩いて駅間を移動できる区間となっている。
これまで、御徒町駅~秋葉原駅の高架下は駐車場を中心とした活用で、人通りが少なく、人の往来が断絶していた。
野口部長は「3つの施設を開業したことで、御徒町駅から秋葉原駅の高架下の来場者数は確実に増加している。B-1グランプリ食堂の取り組みを継続し、将来的には、上野のアメ横から秋葉原まで、賑わいのある街づくりに、つながる事業を目指したい」と抱負を語った。
■B-1グランプリ食堂AKI-OKA CARAVANE
http://www.jrtk.jp/b-1gp/