流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





カネサン水産/民事再生法適用を申請、負債総額54億円

2010年01月26日 / 経営

帝国データバンクによると、カネサン水産は1月25日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請した。負債総額は2008年12月期末時点で約54億700万円。

カネサン水産は1954年10月に創業。1974年2月に法人に改組し、マグロなど水産食品の加工・販売のほか、マグロ以外の鮮魚類や寿司ネタなども一部で扱っていた。マグロ加工業者としては大手で、大手荷受業者や輸入専門商社などから仕入れたマグロを自社で冷凍加工したり、刺身や切り身などにして用途に応じた得意先に出荷していた。

2001年以降は、事業効率化のためグループ会社の新設や統廃合を進めた。2006年5月には子会社の築地カネサン水産を設立して仲卸部門を移管し、2006年12月期には売上高約102億8600万円を計上していた。

その後も、第2・第3工場を閉鎖し、2007年7月に新本社と工場を開設するなど設備投資や生産拠点の再編を行った。しかし、2007年12月に取引先のエクスプローラーコーポレーションが倒産。焦げ付きが発生し、同社と共同で設立していた海外の合弁企業への貸付金約3億1500万円が不良債権化。

設備投資の有利子負債の負担もあり、新工場での受託加工などの計画していた新規事業が延期となるなど、2008年12月期の売上高は約85億6300万円に減少。不良債権の償却のため約3億5700万円の特別損失を計上し2期連続での赤字となったため、民事再生法の適用を申請した。 

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧