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ユニクロ/ウィメンズウエア市場強化、アジア市場No.1へ

2009年08月11日 / 経営

ファーストリテイリングは8月11日、ユニクロの事業戦略を発表し、ウィメンズウエア市場の商品開発を強化する。

同社は、「ユニクロの成長のカギは、メンズ市場の2~3倍の規模をもつウィメンズウエア市場にある」として、スカート、ワンピース、ジャケットなどの商品開発を強化する。現在のウィメンズ部門の売上高は、ユニクロ全体の売上構成比の4割程度。市場の規模を考えれば、今後2~3倍に拡大する可能性があると見ている。
 
売場面積250坪の標準店から500坪規模の大型店へのシフトで、ウィメンズの売場を拡充していく。大型店では売場面積が広くなった分を、ウィメンズの売場拡大に向けることが可能になる。日本各地に年間20~30店舗の大型店の出店を進め、最終的には200店舗の出店を計画している。2004年秋にユニクロの大型店1号店を大阪・心斎橋にオープンして以来、大型店の店舗数は71店舗(2009年6月末)となった。

新宿西口店2009年4月にオープンした新宿西口店の売上高は、計画に対して2倍以上を達成。ここ数年間の出店開発の主軸だった、ショッピングセンターとは別に、今後は都心での大型店出店を促進させる可能性がある。2009年秋には、東京・銀座店の増床など話題を集めそうな計画が続く見込みだ。H&Mやフォーエバー21の出店により、「ファストファッション」がマスコミで話題となり、外資系ファッション専門店の日本進出が、ユニクロの都心進出を後押ししている。
 
同社は、海外ユニクロ事業の最優先課題として、数年以内にアジア市場で圧倒的なNo.1になることを挙げている。同社の海外展開は、2001年秋のロンドンへの出店を皮切りに、中国32店舗、香港11店舗、韓国30店舗、英国14店舗、米国1店舗、フランス1店舗、シンガポール1店舗の合計 90店舗(2009年6月末)。

今後数年間で最も拡大ポテンシャルが見込めるのは、アジア市場と見ており、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、インド、オーストラリアなどへの進出の検討を開始した。アジア市場では、今後数年間で中国・香港100店舗、韓国100店舗、それ以外のアジア地区で100店舗の店舗網を確立させていく。特に中国・香港エリアでは、継続的に年間100店舗の出店が可能な体制への構築を目指す。

H&M、ZARA、GAPといったグローバル企業と世界市場で競争するには、明確なブランドポジショニングとグローバル旗艦店による情報発信が必要となる。ソーホーNY店、ロンドン店に続き、2009年秋、パリに3番目の旗艦店をオープンさせる。
 

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