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紅三/婦人服製造販売、会社整理で負債17億円

2012年06月11日 / 経営

東京商工リサーチによると、紅三は6月8日、取引関係先に対し操業の停止と会社整理を行う旨を通知した。

6月11日付けの手形決済も不可能としており、今後は弁護士のもとで任意整理を行う予定。負債総額は2011年6月期決算時点で17億7002万円。

明治8年創業で業歴137年を数える老舗。染色業を中心に一部、婦人服の製造販売も手掛けていた。染色業務については足利市の自社工場に設備を整え、繊維系商社などを取引先として実績を重ね、ピーク時の1992年6月期には年商51億326万円を計上していた。

しかし、過去には旧本社ビルの取得や自社工場への資金投下で借入金への依存が高まっていたため、金利負担が重荷となって採算は低調に推移していた。

近年は環境の悪化から売上高は年々低下、1999年6月期には年商が30億円を割り込んで採算は一層、低迷していた。

リーマン・ショックの直前には旧本社を売却して借入金の圧縮を図ったものの、以降はコストの高騰やファッション傾向の変化による糸染め受注の減少などの影響で、売上高はさらに低下した。

今年に入ってからも天候の不順による加工数量の減少が続いたうえ、重油、ガス、電気、染色資材の価格上昇が重なり業況が大幅に悪化していた。今後も業況改善に見通しが立たないとのことから会社の任意整理を決断した。

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