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日本百貨店協会/3月売上は18カ月ぶりプラス21.8%増

2021年04月23日 11:00 / 月次

日本百貨店協会が4月23日に発表した3月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象73社・192店)の売上総額は約4076億円(前年同月比21.8%増)で、18カ月ぶりのプラスとなった。

3月の売上高は、前年の新型コロナウイルス感染拡大による臨時休業や時短営業の反動に加え、緊急事態宣言の解除や、各社が企画した会員向け施策などが寄与した。コロナ禍の影響を受けない前々年比では19.1%減と、ほぼ前月(前々年比21.9%)並みの水準だった。

顧客別では、富裕層を中心とした高額消費やイエナカニーズがけん引し、国内市場は21.9%増(5カ月ぶり/シェア98.6%)となった。インバウンドは17.1%増(14カ月ぶり/シェア1.4%)だが、前々年比では83.3%減と厳しい状況に変化は見られなかった。

地区別では、全地区でプラスし、その内訳は大都市が25.0%増(10都市/18カ月ぶり)、地方が14.6%増(10都市以外の地区/5カ月ぶり)と、14カ月ぶりに大都市が地方を上回った。

商品別では、主要5品目全てでプラスとなった。高級時計やラグジュアリーブランドなどの高額品、インテリアやキッチン関連、家電などの家庭用品が比較的好調だった。

衣料品は、ビジネス関連は不調だったが、気温の上昇に伴いブラウス・カットソーなど春物商材が動いた。また、卒入学などのオケージョン需要から、フォーマル関連や、アクセサリーなど身のまわり品も伸びを見せた。食料品は、物産展やホワイトデーなどの食品催事のほか、送別や新生活祝いなどギフト需要も底堅かった。

コロナ禍にあって、各社とも密を回避するさまざまな施策を打ち出しているが、特にデジタル活用策は拡がりを見せており、EC売上は高伸が続いている。

なお、最近のコロナ感染状況を踏まえ、加盟各店ではより一層感染防止対策に注力し、安心・安全な売場環境の整備を最優先に、新たな生活様式に適合する施策を行っている。

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