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東京地区百貨店/3月売上は18.5%増で18カ月ぶりプラス

2021年04月23日 10:50 / 月次

日本百貨店協会が4月23日に発表した3月の東京地区百貨店(12社24店)の売上高概況によると、売上高は約1101億円(前年同月比18.5%増)で、18カ月ぶりのプラスとなった。

3月の東京地区は、前年のコロナ影響による臨時休業や時短営業の反動から、売上高は18.5%増(18カ月ぶり)と前年実績を上回り、入店客数(4.1%減/18カ月連続)も前月より回復した。一方、コロナの影響を受けない前々年(2019年)対比では、売上高(22.4%減)、入店客数(41.7%減)ともに苦戦が続いている。

商品別では、主要5品目全てプラスに転じた。衣料品(18.9%増/18カ月ぶり)は新生活需要や、昨年購入機会がなかったビジネス関連のスーツやシャツなどに動きが見られた。また、家庭用品(28.9%増/5カ月ぶり)はイエナカ需要が引き続きけん引し、食器や調理用品、高級家具などが堅調に推移した。

細分類では、美術・宝飾・貴金属(54.9%増/2カ月連続)が富裕層消費に支えられ、ラグジュアリーブランドのバッグや財布、高級時計等が伸長した。前々年比でも8.0%増と復調傾向が見受けられた。また、食料品では、高額弁当をはじめとした惣菜(16.2%増/14カ月ぶり)が好調だったが、生鮮食品(6.5%減/30カ月連続)は、入店客数に連動する部分が大きく前年実績を下回った。

歳時記のホワイトデーは義理需要が伸びずバレンタインデーほどの盛り上がりはなかった。一方、昨年実施できなかった物産展や食品催事では、感染対策を徹底し出店数を抑えて開催したため、例年に比べ入店客数は減少したが、各社工夫を凝らし健闘した。

4月18日段階の商況は、前年臨時休業を実施していた反動で、270.4%増で推移しているが、前々年比では26%減と依然厳しい状況が続いている。

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