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La Fabric/カスタムオーダーのファッション通販、渋谷に初の実店舗

2016年01月14日 17:35 / トピックス商品店舗店舗レポート

ファッション×IT分野のスタートアップ企業ライフスタイルデザインは1月16日、東京・渋谷ファイヤー通りに、「La Fabric Real Store渋谷」をオープンする。

<La Fabric Real Store渋谷>
La Fabric Real Store渋谷

La Fabricは、Wear Your Personality(個性を着よう)をコンセプトに、スーツやシャツなどのメンズウェアで、自分だけの1着をカスタムオーダーできるオンラインストア。今回、初めてリアル店舗を出店する。

<店内全景>
店内全景

「商品企画を自社で行い日本国内の工場・職人と直接取引することで中間流通を省き、 高品質で長持ちする商品を低価格で提供する」(同社)。東北や九州を中心に数十社の工場と取引し、うち5社を主力工場としている。

<壁面には工場の様子を投影>
壁面には工場の様子を投影

これまでは高額で敷居が高いイメージだったスーツやシャツなどのカスタムオーダー製品を、 多くの人にとって身近な存在にすることを目指す。自分の好きなデザイン、生地を自由に選ぶことで好みの洋服を作成。組み合わせは10億通り以上になる。

<主力のスーツ>
主力のスーツ

主力のスーツは税込2万9800円、4万4800円、5万8000円で、スリムフィットとレギュラーフィットを展開。ウール60%、ポリエステル40%やウール50%、ポリエステル50%、ウール100%の国内生地、インポート生地をそろえた。価格帯は、生地によって変化する。

<シャツコーナー>
シャツコーナー

シャツは6800円、9800円、1万2900円で展開。形態安定のポリエステル配合生地、綿100%、綿100%で100番手双糸の生地をそろえた。

<ネクタイ、ボウタイ>
ネクタイ、ボウタイ

ネクタイ、ボウタイは3900円、ポケットチーフは1500円、2900円で販売。コートはウール100%を3万9800円、ウール、カシミア混毛を4万9800円で提供する。

<壁面のディスプレイ>
壁面のディスプレイ

店舗では、コーディネーターと呼ばれる店舗スタッフが、お客一人ひとりに合った提案を実施。常時1人が接客するが、本社が入居するビルの1階にあるため、繁忙期は本部のスタッフが応援する体制を整えた。

普段洋服を購入する際の悩みや好みのサイズ感を聞き出しながら採寸し、 手持ちの洋服に合わせた着こなしやスタイリングの提案まで、 お客が洋服を着用する用途やシチュエーションに合わせて案内するという。

<スーツ生地は約100種類を用意>
スーツ生地は約100種類を用意

その場で採寸したサイズデータはクラウド上に保存されるため、 次回の購入時には試着不要でオンラインでかんたんに購入できるという。

通販サイトがあくまで主力販売チャネルであり、実店舗の多店舗化は、今後、検討する。まずは、関東を中心に、政令地方都市などオフィスワーカーの需要が見込まれる立地で、期間限定店舗をカフェなどと共同で空スペースをうまく活用しながら展開していきたいという。

<シャツの袖見本>
シャツの袖見

La Fabricは2015年3月から開始した新規ブランドで、広告宣伝費をかけずに低コストで、高品質な商品の提供を目指した。

11月に東京都港区のモノレール浜松町駅ビル2階に、期間限定店舗を出店し、カスタムオーダーに伴う採寸を実店舗で実施。La Fabricの利用者のほか、La Fabricを利用したことのないお客も開拓できたため、計画よりも前倒しで実店舗を出店したという。

Webを通じた集客力があるため、店舗はあえて、好立地ではない立地を選定。店舗コストを抑え、ネット通販専門業者としてのメリットを損なわない工夫をした。

<右壁面で、La Fabricのプレゼンテーション>
右壁面で、La Fabricのプレゼンテーション

ライフスタイルデザインでは、通販サイトのLa Fabricの集客力をたかめる施策として、Webマガジン「customlife」を7月に創刊した。大人のためのファッションマガジンをテーマに、スーツやシャツ、ネクタイの着こなし、コーディネートのほか、手入れの方法など、約50のコンテンツを展開。

直接、ECサイトに導くのではなく、興味をもったカスタムオーダー専門店のひとつとして、La Fabricを選択できる工夫をした。月間PV数は約100万で、ユニークユーザー数は数十万に拡大。実際にLa Fabricを利用するMAU(Monthly Active Users)数は、毎月50%増で推移しているという。

<La Fabricのコンセプト>
La Fabricのコンセプト

採寸はお客自身で行えるよう動画による解説を行うほか、東京23区内では980円で、出張採寸サービスを提供。今回、実店舗での採寸サービスを加えた。

サイズが合わないといった事態に対応するため、あんしん保証制度を導入。サイズが合わない場合は、5000円までの補正費用をLa Fabricで負担する。実際にあんしん保証制度を利用する比率は1~2%の水準にとどまっているという。

<レジカウンターでも工場の写真を掲示>
レジカウンターでも工場の写真を掲示

これまでの利用者は30代前後のオフィスワーカーが中心で、カスタムオーダーの経験者は約50%程度で、服にこだわりのあるお客が多い。一方で、初めてカスタムオーダーを経験するお客も約50%の比率で、手ごろな価格帯で、新規顧客を取り込んでいる。

<森CEO>
森CEO

森雄一郎CEO代表取締役は「大量生産の量産品ではなく、本当に自分にあったモノを選ぶ消費者が増えている。当社はテクノロジーとデータを活用して、低価格でカスタムオーダーを提供する。ファッションや流行を追っかけるのではなく、お客のライフタイルを彩るスタンダードな洋服を提案していきたい」といる。

「今後、生地の開発から販売までを1社で展開する製造小売企業を目指す。目標は、ユニクロ、無印良品のようなモノづくりを通じて、ライフスタイルを提案できる、アパレル業界でトップ10に入るような企業だ」と語る。

店舗概要
所在地:東京都渋谷区神南1-9-7
丸栄ビル1階
営業時間:平日12時~21時、土日祝11時~20時
定休日:水曜日

■La Fabric
https://lafabric.jp/

■customlife
https://lafabric.jp/customlife/

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