ビックカメラ/20~30代女性に照準「池袋西口IT tower店」オープン、年商50億円へ
2026年03月13日 14:28 / 店舗レポート
ビックカメラは3月14日、東京・池袋に「ビックカメラ池袋西口IT tower店」をオープンする。創業の地である池袋で、「体験」や「提案」を軸に新たな店舗像を打ち出す。目指す年商は50億円と、高い数値目標を設定。勝算はあるのか。3月12日のメディア向け内覧会をもとに店舗の中身を見ていく。
新店舗は、同日開業する超高層複合オフィスビル「IT tower TOKYO」の2~4階に出店する。店舗コンセプトは「商品やサービスを体験しながら、自分らしい『暮らし』や『発見』が見つかる場所」。店の舵取りを担う小野雅彦店長がイメージする新店舗の顧客層は若い。
「ターゲット層は20代から30代の若年層で、どちらかというと女性をターゲットにしたい。池袋エリアのビックカメラは女性客の取り込みが非常に弱いため、新規顧客を獲得するような店舗にしていきたい。一方でインバウンドは5~10%を見込んでおり、国内客をメインに考えている」
新店舗はライフスタイル提案型店舗として、フロア別に衣・食・住でコンセプトを分ける。2階は「食」にフォーカスしたフロアとなる。調理家電に実際に触れる体験や試食を通じて、味や使い勝手を比較できるのが特徴となる。
その狙いを体現するのが入口正面にある「試食堂」。大きなキッチンカウンターに炊飯器やコーヒーメーカーが並び、オープン時には炊飯器の炊き比べをして味わいを試したり、珈琲の飲み比べができるイベントを実施する。
「試食堂」では商品を入れ替え、例えば夏には炭酸水を作れるソーダストリームを並べるなど家電の魅力を伝える場にしていく。また、税込150円のソフトクリームも販売し、近隣にある大学の学生が立ち寄って購入するといった利用シーンにも対応する。
さらに米や食雑貨などを扱う「AKOMEYA TOKYO」の商品を初めて導入。「AKOMEYA TOKYO」の米と、炊飯器を一緒に提案したり、カトラリーを並べたりといった具合に、キッチン家電と親和性の高い商品をそろえる。
「今までは家電でしか伝えられなかったが、『食』という観点で一緒に並べることで魅力を伝えていきたい」(小野店長)
その隣が酒のコーナー。新しい取り組みとして、国産の商品を豊富にラインアップしている。ワインはおよそ100種類をそろえるが、すべて国産ワインに絞っている。これはビックカメラでは初の試み。さらに自然派ワインをワンコイン(500円)で試飲できるサービスも実施する。ワイン以外でも「和ジン」など国産にこだわった品ぞろえに徹する。
また、2階の中央には座れるスペースを設け、「試食や試飲をしながら家電を見渡せる」(小野店長)ような空間設計にしている。
3階は「衣」のフロア。美容家電を試すことができる「トライフルスタジオ」という売場を初めて設置する。ドライヤーやヘアアイロンなどをその場でコンセントに刺して自由に使うことが可能だ。
実際に鏡の前で身だしなみを整えたり、無料のフォトブースで写真撮影を楽しんだりすることもできる。
さらに「トライフルスタジオ」内にはビックカメラで初めて「家電レンタルサービス」のコーナーも設ける。サブスク・レンタルサービスを展開する「エアクロモール」と連携。気になる商品や高額な商品をそのまま持ち帰って気に入れば購入でき、気に入らなければ返却するという仕組み。当初は美容機器を中心に「ReFa」「KINUJO」「MYTREX」の3ブランド・60アイテムで運営する。
ほかには、提案コーナーでは「美肌は一日にしてならず」「ココロとカラダをメンテナンス」「髪が変わると気分も変わる」といったテーマを決めて、それに合った商品を訴求する売場を設置。
また、フロア中央にはクラウドファンディングの「CAMPFIRE」と共同企画する「ビック FIRE」の特設ブースも設置する。
3階のエスカレーター横のポップアップスペースでは、日本製のフレグランスブランド「SHOLAYERED(ショーレイヤード)」のブースをビックカメラで初めて展開する。
4階は「住」に特化したフロア。エスカレーターで上がってくると、正面に「ビックアイデア」の売場が広がる。「ビックアイデア」はビックカメラが新たに立ち上げたプライベートブランド。この売場で商品の先行販売などを行う。「ビックアイデア」は今後、新商品を追加していくが、ブランドを体現するスペースとして商品の情報発信拠点となる。
その奥にはリカバリーウェアを数多く扱う売場や、各種プロジェクターを取りそろえた売場になっている。
4階ではほかに、暮らしのシチュエーションを再現した提案型売場「#暮らしライブラリー」を展開。ダイニングキッチン・デスクルーム・ランドリームルームなどシーン別に関連する家電製品をそろえて訴求する。
このように2階から4階まで、ビックカメラとして「初」の取り組みが多く、この店への意気込みが伝わる。小野店長は年商目標50億円について「ビックカメラの店舗としては大きな目標値になる。地域のお客様に愛される店になるよう精進していきたい」と意気込む。「体験」と「提案」を軸とした各フロアの試みが生活者に響くのか、注目だ。
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コーヒーメーカーの試飲を実施
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ソフトクリームを販売
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「AKOMEYA TOKYO」コーナー
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自然派ワインのテイスティング
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2階の座れるスペース
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トライフルスタジオの家電
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フォトブース
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PB「ビックアイデア」の商品
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プロジェクター売場
■ビックカメラ池袋西口IT tower店
所在地:東京都豊島区⻄池袋3-28-13
出店場所:IT tower TOKYO 2~4階
売場面積:約2450m2
営業時間:10時~21時 ※開業日(3月14日)のみ12時オープン
取扱商品:生活家電、テレビ、パソコン、カメラ、美容家電、健康家電、ゲーム機器、寝具、酒類、雑貨など
取材・執筆 比木暁
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