三菱食品／ベトナムの輸入食品専門小売店に2億9000万円出資

2024年04月19日 10:50 ／海外

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三菱食品は4月19日、ベトナムで161店舗（2024年3月末時点）の輸入食品専門小売店を展開するスタートアップ企業であるHomefarm Holding Joint Stock Company（以下：Homefarm社）に対し、第三者割当増資引き受けにより出資したと発表した。

約2億9000万円を出資する。Homefarm社の既存店舗・配送センターの改装費用、新規出店関連費用、システム関連投資、人材投資などにあてられる予定だ。

Homefarm社は、主に生鮮サーモンと冷凍牛肉を取り扱う輸入食品専門小売店。関連食材としてしょうゆやわさび、ステーキソースといった調味料、ベトナムで広く親しまれている鍋の素（スープ類）、その具材となる冷凍食品などを販売している。

また、30～40m2の小型店舗を、伝統的に生鮮品が購入される市場（ウエットマーケット）の近接地、住宅街に短期間で機動的にオープンしていく店舗開発能力に優れている。創業年である2017年末に10店舗だった店舗数を、2024年3月末までの約6年間でハノイ・ホーチミンを中心に約16倍にあたる161店舗にまで急拡大している。

三菱食品は、国内市場の縮小傾向を踏まえ、日本食文化の輸出を通じた海外市場での新規需要の創造を成長戦略の柱の一つと位置付けている。中でも市場の成長性、親日的文化、食品輸入制度などからベトナムを有望市場と捉えて進出機会を模索していた。

現地企業を通じてHomefarm社との接点ができ、それ以降お互いのオペレーション視察や創業者CEOのTruong氏との度重なる対話を通じ、相互理解と信頼関係を深めきた。その結果、日本産品の販売先およびベトナム市場開拓のパートナーとしてHomefarm社が最適と確信を持つに至ったため、同社がかねてより店舗拡大を目的に検討していた資金調達の増資を引き受けるもの。

既に飲料製品や調味料などを輸出して同社の店頭で販売を開始しており、今後同社の店舗ネットワークを活用し、店頭における日本産食品のテストマーケティングや、新業態のトライアルなどを行う。

その中で直接得られる現地消費者の声や購買データを分析することで、日本食の現地展開や新たな需要を創造するような商品開発、日本の食品メーカーのベトナム進出支援などに取り組みたい考え。

■Homefarm Holdings Joint Stock Company
設立：2017年
所在地：ベトナム社会主義共和国ハノイ市
代表者：共同創業者CEO Tran Van Truong
事業：ハノイで創業したスタートアップ企業であり、生鮮サーモンと冷凍牛肉を中心に各種輸入食品を販売する小売店をベトナム全土で展開
https://homefarm.vn/