ブックオフ/通期20%増収、新規出店の販売好調
2009年05月20日 / 決算
ブックオフコポレーションが5月20日発表した2009年3月期連結業績によると、売上高604億9300万円(前年同期比19.8%増)、営業利益24億3400万円(2.7%増)、経常利益26億7200万円(3.9%増)、当期利益10億2400万円(2.0%減)となった。
課題であったブックオフ店舗の在庫問題は、在庫移動の考えを全社に投入し、買取の多い店舗から買取の少ない店舗に商品を移動することにより、全国での商品の安定性を高め、商品不足による機会ロスと在庫過多による過剰廃棄を無くすよう努めた。
前年度末に大幅に減少させたバックヤード在庫については、在庫移動の仕組みにより積み上げることなく、年間在庫回転率(販売冊数/在庫冊数)は大幅に改善した。前年度にサービスを開始したオンライン事業に関しては、サービス開始から1年半での単月黒字化を達成し、第4四半期黒字化も達成した。
期中でワイシーシーと青山ブックセンターの2社を新たに連結子会社に加えた。今後は新刊書店のマーチャンダイジング方法を学びながら、BOOKOFFの店舗づくりに活かす考えだ。ブックオフでは自由価格本の販売をスタート。直営店・加盟店あわせた全国規模のネットワークを活かし、「自由価格本を日本一丁寧に売るチェーン」として販路を確立し、約160店舗で販売を行っている。
事業別にみると、柱のブックオフ事業の売上高は447億3400万円(8.9%増)。
出店は、都市型大型店2店舗、中古劇場内3店舗を含め、グループ直営店16店舗、FC加盟店30店舗となった。閉店はグループ直営店9店舗、FC加盟店22店舗。新規出店店舗のうち秋葉原駅前店など3店舗は売上トップ5に入る店舗となった。
前年度からゲームソフト商材の買取を積極的に伸ばし、販売陳列などを改善し売上を伸ばした。客数増をテーマに掲げた2008年度は、新ブランドイメージが新しい顧客層に訴求し、主に買取客数の回復に寄与。8月から販売客数がプラスに転じた。客数の増加に加え、ゲームの取り組みなどで客単価も上がったことから、ブックオフ事業の通期既存店前年比は3.9%増となった。
2010年3月期の業績予想は、売上高700億円、営業利益27億円、経常利益29億円、当期利益12億円を見込む。