近鉄百貨店/通期の当期損失94億円に拡大
2010年03月10日 / 決算
近鉄百貨店が3月10日に発表した2010年2月期業績予想の修正によると、売上高は3080億円(前回予想比1.3%減)、営業損失11億円(同)、経常損失15億円(14億円の経常損失)、当期損失94億円(30億円の当期損失)となる見通しだ。
希望退職の募集に伴い発生する特別加算金等および退職給付会計制度における大量退職に対応する一時償却の費用合計が約78億円となり、これまでの見込みに比して増加する予定。
これに加え、翌期以降の業績動向等をより慎重に検討した結果、繰延税金資産の一部約9億円を取り崩すことにした。これらにより当期純損失が連結で約64億円、個別で約63億円、それぞれ前回予想に比して増加することとなった。
百貨店業界は厳しい経営環境が当面続くものと予想され、これに対応すべく経営構造改革の一環としてこのほど希望退職者を募集した。
これに伴い2010年2月期では多額の損失を計上することとなるが、2011年2月期においては要員の適正化を図るとともに、退職給付債務の削減により人件費が年間約36億円減少するなど、収支構造を大きく転換できるものと考えている。