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ユニクロ/新素材のヒートテックジーンズと防風ジーンズ発売

2010年11月10日 / 商品

ユニクロは11月10日、都内で新・高機能ファッションボトムス「暖パン」としてヒートテックジーンズと防風ジーンズの発表会を開いた。

<商品を発表する大苫直樹上席執行役員>
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ヒートテックを応用して開発した「ヒートテックジーンズ」(女性用)と風を防ぎ、体温を逃しにくい「防風ジーンズ」(男性用)の2品種。

ウイメンズは「Wヒートテックスキニーフィットストレートジーンズ」4色、サイズ22~29inch(税込3990円)、「Wヒートテックスキニーフィットパンツ」2色、58、61、64、67、70cm(税込3990円)。メンズは「防風ジーンズ」2色、28~34inch(4990円)、「防風イージーパンツ」3色、(税込3990円)の合計4品目を展開。10月下旬から順次、世界同時に発売している。

大苫直樹ユニクロ上席執行役員経営執行チームユニクロアジア・日本担当は「従来の冬向け商品は上着が中心であり、ボトムスの開発は課題であった。今回、東レとカイハラと3社共同で新しい素材を開発し、暖パンを発売することで、従来はない新しい市場を開拓したい」と商品開発の経緯を説明した。

<防風パンツの防風実験を紹介する東レの小川彰常任理事(右)>
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ヒートテックジーンズは、ヒートテックと同様の発熱、保温機能を持ち、裏側の起毛加工によって、はいた瞬間から暖かい。防風ジーンズは、優れた防風性により、冷たい風や冷気を防ぎ、暖かい、透湿性が高く、衣服内の水蒸気を放出し、蒸れにくいといった特徴があるという。

販売目標数量については「競合が激しい中で、発表を差し控えたいが、機能性のジーンズは新しいカテゴリーでヒートテックやウルトラライトダウンと同様に戦略的な位置づけにある商品だ」(大苫氏)と応えた。

東レの小川彰常任理事GO推進室長は「新素材は、当社で扱っているアクリル、ポリエステルに加え、東レでは生産していないレーヨン、綿を組み合わせている。開発までに約3年を費やしており、簡単に他社が追随できる商品ではない」と新素材を説明した。

綿の供給とデニム生地の生産を担うカイハラの貝原潤司社長は「4つの異なる素材の糸を組み合わせて、デニム生地の風合いを出しながら生地を織る技術の開発に時間がかかった」と生地の特徴を解説した。

カイハラはデニム生地で国内で約45%を占めるデニムメーカーで、ユニクロ原宿店が開店した1998年からユニクロと取引を開始した。生地の生産は日本国内で行うが、縫製は中国の工場で行う。

「ニューヨーク、パリ、ロンドンといった日本よりも寒さの厳しい国だけでなく、台湾、シンガポールなど暖かい国での需要もある。海外での販売比率はヒートテックと同様に10~15%を見込む」(大苫氏)という。

ジーンズ市場の動向について、大苫氏は「ここ1、2年990円などの低価格ジーンズが話題を集めたことは確かだが、世界のジーンズ市場の売れ筋は5000円~1万5000円程度の商品だ。機能性ジーンズを発売することで世界ブランドのジーンズとユニクロのジーンズの差別化を図りたい」と答えた。

なお、販促については店頭販促を中心に雑誌・新聞で広告し、テレビCMは投入しないという。

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