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日本百貨店協会/8月、売上高が減少

2008年09月21日 / 月次

日本百貨店協会は9月18日、8月の東京地区と全国の百貨店売上状況を発表した。それによると、東京地区、全国ともに売上高は伸び悩み、東京地区は前年同月比4.1%減、全国は3.1%減となった。

東京地区の8月の百貨店(13社・28店舗)売上高は総額1209億円強と6か月連続で減少を記録した。店頭・非店頭の増減では店頭が86.5%と3.6%減、非店頭は13.5%と7.2%減少した。8月の販売動向では、好調だった化粧品が前年比較開始以来初めて減少した。この減少は、宣伝時期のずれ込みや天候不順でUV商材が伸び悩んだことなどが原因とされる。不振の要因は各店の個別事情が複合的に影響しているという。

一方、数百万円クラスの高額品は堅調に推移。美術品や宝飾・貴金属関連が10か月ぶりに増加した。また催事の効果から時計が比較的好調だった。反面、食品などと並ぶ主力商品の衣料品は、婦人服を中心に盛夏物の最終セールが活況だったが、秋物のプロパー商品の動きが鈍く、全体としては不調に終わった。

価格帯の見直し傾向では、単なる低価格化ではなく、裾値の見直しを含めた価格帯(幅)拡大の方向で進められている。顧客の商品価値に対する価格評価が一層厳しくなっているため、同価格で上位価値を提供することが目標となっている。

次に同月の全国百貨店(93社・280店舗)の売上高は総額5061億円と、こちらも6か月連続で減少した。8月の販売動向では、やはり天候不順が影響し、主力の衣料品も含め多くの商品で前年実績割れを起こした。景気後退や諸物価高騰などの買い控え傾向が響いた。

そんな背景の下でも、8月後半の気温低下で初秋物のファッション商材に動きが見られたほか、値頃感を訴求する商材や一部店舗で新設されたヤング向け売場が好評だった。だが全体的には、北京オリンピックのテレビ観戦や豪雨で入店客数が減少したこと、例年以上に各店で改装工事が行われ売場面積が一時的にせよ減少したことなどが影響し、最終的には減収基調が続いた。

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