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イトーヨーカ堂/ロフトと共同開発の新・生活雑貨店「タノシア」開店

2010年09月17日 / 店舗

イトーヨーカ堂は9月18日、神奈川県川崎市の「エスパ川崎店」の1階にロフトと共同開発した新・生活雑貨専門店「tanosia(タノシア)」を開店した。

<タノシア外観>

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30代から40代の女性がターゲットで、文具雑貨約1万2000、健康雑貨7000、バラエティ雑貨3000、家庭用品3000の合計2万5000アイテムを扱う。売場面積は約920㎡で、初年度の売上計画は約5億円。客単価は1400円程度、平均1品単価は400程度、買上点数は3~4点程度を見込む。

社員は店長1人、文具1人、健康雑貨1人、家庭用品・バラエティ雑貨1人の4人で、新規にパート・アルバイト19人を採用した。

エスパ川崎店を皮切りに、2011年2月期までに首都圏のヨーカ堂3店舗に導入、2012年2月期までに、合計10店舗を展開する予定だ。

ヨーカ堂の住居用品改革の一環として、6月1日からロフトと共同で住居新開発プロジェクトを開始。プロジェクトリーダーは金谷信之ロフト代表取締役専務執行役員で、ロフトから5名、ヨーカ堂から5名のバイヤーをプロジェクトに参加させ11名体制で「タノシア」の開発を行った。

金谷リーダーは「専門店としてロフトが単独で展開する店ではなく、あくまでヨーカ堂の雑貨の改革策の一つ。GMSの平場の店舗として一体感を持ちながら専門店化を進める必要がある。ヨーカ堂が強い必需品が担う必需ではなく、『無くても困らないがあれば生活が楽しくなる欲需』を満たすようなワクワク感のある売場づくりと売り方で業態を確立したい」と語った。

<説明するロフトの金谷信之専務>

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商品供給はロフトが取引先をヨーカ堂へ紹介する形で実施し、取引社数は77社、うち23社は新規の取引先だという。「雑貨は小さなメーカーが多く、小メーカーほどブランドの棄損、値引販売を嫌うためヨーカ堂が実施する割引セールはしない。正価販売が基本で、正価で買ってもらえる接客サービス、商品知識を高めたい」(金谷氏)。

商品の65%はヨーカ堂初の商品で、35%は既存のヨーカ堂でも扱いのある商品。ヨーカ堂の住居用品売場やセブン美のガーデンで取り扱う商品もあるが、「今は業態を確立するための試行錯誤の段階で、ヨーカ堂と商品の調整はしない」という。取引条件の違いから、ヨーカ堂と同じ商品であっても商品価格が異なる場合もある。

遠藤良治ロフト社長は「ロフトからヨーカ堂に取引先を紹介するだけでなく、ヨーカ堂からロフトへ取引先を紹介されることもあるだろう。ローコストでの店舗運営はヨーカ堂に実績があり、ローコスト運営についてはロフトが学ぶべき点がある。大きなグループ戦略の視点から見て、グループ企業が一体となって客数を伸ばして行きたい」と語った。

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