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中三/民事再生法の適用を申請、負債114億円

2011年03月30日 / 経営

帝国データバンクによると、青森の百貨店の中三は3月30日に青森地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。負債は2010年8月末時点で約114億7400万円。
同社は、1896年創業、1950年8月に法人改組した地元老舗の百貨店。創業当初は、五所川原市に本店を置いて営業をスタートさせ、62年に弘前店、74年に青森店を開設。81年には本店を青森市に移すほか、二戸店(83年に廃止)、盛岡店を開設して拡大路線を敷いた。
94年にはイオンと資本・業務提携を行い、同社が筆頭株主となり、97年に共同で「新百貨店業態開発推進プロジェクト」の1号店となる秋田店(イオン秋田ショッピングセンター)を開設。プライベートブランド食品の取り扱いを開始したほか、95年には弘前店をリニューアルオープンし、2005年8月期には年売上高約310億6200万円をあげていた。
しかし、その後は消費低迷による売上減少が続き、2006年に五所川原店、2008年に秋田店を閉鎖。2009年2月にはイオンとの資本関係を解消し、同社との商品仕入取引も中止していた。
その間、事業改善計画を進めてきたものの、売上減少に歯止めがきかず2010年8月期の年売上高は約185億5400万円にダウン。
3月14日に盛岡店の地下1階の食料品売場で爆発事故が起き、12人が負傷、うち1人が死亡。その後、盛岡店は営業を停止し、営業を続けていた本店、弘前店の2店舗も一部食品などの商品供給の遅れなどで混乱が続いていた。
関係会社の中三友の会とはな膳は、同日付で青森地裁へ自己破産を申請している。

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