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全米小売業協会/デビットカード手数料減で、1日1800万ドル還元

2012年09月28日 / 海外経営

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米国でデビットカードの手数料規制が実施されてから10月1日で1年となるのを前に、全米小売業協会(NRF)は26日、同施策により、これまでカード会社や大手銀行に支払われていた手数料分にあたる1日1800万ドル(約14億円)が小売企業や消費者に還元されていると発表した。

米国では2011年10月から、デビットカード取引で金融機関が小売店から徴収する「スワイプ」と称される手数料に上限を課す規制策が施行されている。

各商店は、必ずしも手数料改革を受けた利益還元セールとして「デビット・ディスカウント」などとうたっているわけではないが、様々な方法で顧客への利益還元を図っている。

マシュー・シェイNRF会長兼CEO(最高経営責任者)によると、「店側のこうした取り組みにより、インフレの進行に伴う商品価格の上昇が回避され、消費者は低価格で買い物ができ、よりよいサービスを受けることができるようになっている」という。

ホーム・デポは2011年、規制による支払手数料の減少で営業経費が節約できたため、3000以上の品目で値下げが実現できたと発表している。家具大手のイケアは、デビットカードで購入した客向けに、次の購入の際に使用できる割引カードを配布することで、手数料の負担軽減分を顧客に還元している。

もっとも、NRFは現行の規制で設定されている手数料の上限が、当初の案よりも高いことに不満を示しており、小売企業のさらなる手数料負担の軽減を目指して米連邦地方裁判所に訴えを起こしている。

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