DMなどをトータルな販売支援サービスを展開するアテナは5月1日、ネット通販業者向けに、受注、商品の入出荷、在庫管理、発送まで一貫した物流業務を廉価にパッケージ化した「通販物流パック」の販売を開始する。
<説明する佐々木務氏>
今回、同社の佐々木務プラニングマネージャーに、通販物流パックの内容を伺った。
<アテナの会社概要>
――開発背景について
アテナはDMの封入、発送など手掛け、大手・中堅企業の販促、通販のバックオフィス、資料請求受付発送、顧客データ管理、販促支援のコンサルティングなど行い、年商169億円の規模になっている。とくに通販などはユーザーから顧客までの一貫した物流業務を行っており、業務の拡大も進んでいる。このため、物流施設の整備、IT・設備機器への投資も行っており、高品質のサービスを一貫して提供できる体制が整っている。
一方で、ネット通販の急速な拡大に伴い、いままで家族経営的な小規模経営レベルだったネット専門通販の業者の数多くが年商1億円を超える規模に成長してきている。このため、発送業務など物流業務の煩雑さ、課題が各業者で発生してきている。この実態に、廉価でトータルな物流業務を提供するサービスをパッケージ化した。
――パッケージ内容は
1ヶ月1000個から1500個を発送する業者向けに商品の入荷、在庫、ピッキング、発送先ごとへの梱包、伝票類の作成、出荷、運賃までネット通販でかかる物流業務をすべてアウトソーシングできるサービス内容となっている。
費用は月額5万円で、保管、在庫管理システムの利用が含まれ、発送代金(伝票印字、ピッキング、梱包、発送、運賃、梱包資材すべて含む)が2kg以内であれば、1ケース750円から850円(沖縄。離島を除く全国一律)というもの。
但し、梱包資材は共通の段ボールで、共通伝票、発送会社は佐川急便、ヤマト運輸、西濃運輸などでしている。
――利用者のメリットは
今まで、事務所内に商品在庫が大幅に増え、事務所スぺース狭い状態であれば、在庫スペースが払しょくされ、商品企画、マーケティング、仕入れ先の商談に専念できる。あわせて、商品のピッキング、在庫管理、発送業務などの人員が不要になる。さらに、運賃も含めたコストダウンと高品質なピッキング、在庫管理による商品の補充が的確に行えるため、販売機会を失うことなく、通販業務の様々な課題を解決でき、固定費の大幅な削減を実現できる。
――通販物流パックの商品化のポイントは
物流のアウトソーシングは、情報・作業の精度が重要です。正確な在庫、作業が行われていることで、ユーザーの信用を得ることができます。ネット通販ではより物流サービスが顧客信頼に重要なポイントになっています。そういう点で、最新のWMS(倉庫管理システム)を導入することで、その対応が可能となった。
<eーDistributinの概要>
――WMSは
弊社ではいち早く物流センターを整備し、物流のITシステム「eーDistributin」を構築。大手企業の基幹システムから、あらゆるシステムとの接続に実績のあるマルチデータ・インターフェイス・システム(MDIS)と、信頼性の高い(WMS=infor-WM)に独自の物流ノウハウを加えた。
<eーDistributinの機能>
通販の物流業務を標準化し、日本インフォア・グローバル・ソリューションズが提供している倉庫管理システム「infor WM」を導入した。複数企業の管理が容易にできるシステムで、幅広い物流業務を各顧客企業ごとに対応でき、今回のようなサービス提供が可能になった。
<入庫から発送までの流れ>
倉庫の棚を貸すことで、入荷から出荷、伝票管理までデータ管理を行い、在庫情報、入出荷情報、納品書作成、発送ラベル作成まで一貫管理されているので、顧客からの問い合わせのシステム化、出荷ミスの大幅な削減を実現できる。
システムの選定では、Webベースでの利用、複数顧客での対応など煩雑なシステムを標準で有し、低価格で提供できる製品である「infor WM」に決めた。
――通販物流パックの展開について
商品の内容を知っていただくために通販物流セミナーを開催し、認知を広げると共に、3PL企業との連携によるサービス提供の拡大を考えている。
日本インフォア・グローバル・ソリューションズ
http://www.infor.jp/solutions/scm/wms/
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