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矢野経済研究所/飲料受託製造は短納期・独自性の訴求かぎに

2009年12月18日 / トピックス

矢野経済研究所は12月18日、今年9-11月に飲料の受託製造企業、飲料メーカーなどを調査した「飲料受託製造(パッカー)市場に関する調査結果2009」の調査概要を発表し、2008年度の飲料受託製造市場規模は前年度比5.5%減の6990億円だった。

2007年度は記録的な猛暑の影響などで、突発的な需要に追いつかず飲料メーカーが生産委託を拡大。このため市場規模は一時的に増加した。一方、最近では飲料市場自体が成熟化し、飲料メーカーは製品の内製化を進めてきているため、専業パッカーへの委託比率が年々低下し、市場は縮小しつつある。また製品分野が多様化し、低価格化競争が始まっているため、専業パッカーは利益確保が困難になっている。

飲料市場はあらゆる商品分野が開拓され、新たな需要の喚起が困難で、今後も急激な需要増は期待できない状況にある。専業パッカーはこうした飲料市場の影響を直接受け、飲料メーカーの生産計画(内製化の動き)も影響するが、専業パッカーの役割はなくならず、市場は今後ある程度縮小はしても下げ止まると見られている。

さらに専業パッカー事業者間でも受注競争が激化しており、今後は顧客企業以上に安全管理と効率化を実践する、突発需要や多様な製品に対応できるような短納期、小ロット体制を確立し、自社の独自性を発揮することなどで優位性を訴求し、積極的に新規顧客開拓をすることが重要と考えられている。

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