流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





矢野経済研究所/2009年度の消臭・脱臭・除菌市場規模は1130億円

2010年01月21日 / トピックス

矢野経済研究所は1月20日、昨年6月から9月に消臭・脱臭・除菌市場に関連する企業・団体に対して行った、消臭・脱臭・除菌市場の調査結果概要を発表した。

それによると、2008 年度の消臭・脱臭・除菌市場規模は縮小し1139億円(前年度比2.0%減)となった。2009 年度の市場規模は0.8%減の1130億円の見通し。

2008年度の分野別内訳は、業務用分野が254億円(構成比22.3%)、家庭用分野が760億円(66.7%)、自動車用分野が125億円(11.0%)となった。

分野別の市場動向では、業務用消臭・脱臭機器の市場は、対象産業界のニーズを背景に堅調だったが、2008年秋以降の景況悪化のため、産業界の消臭・脱臭分野への企業投資は低下傾向にある。オゾン関連機器は医療分野などで需要が拡大し、関連施設・機関への普及が進んでいる。

家庭用分野は、トイレ用芳香・消臭剤市場、衣類・布製品用芳香・消臭剤市場などで、既存ユーザーのリピート需要と新規ユーザーの獲得が必須の課題となっている。

メーカー各社では、既存ブランドのリニューアルや期間限定品による訴求、デザイン性の追及など、消費者の購買意欲を高める動きが顕著に見られる。一方で、低単価の詰替え用商品購入による単価の下落や買い控えもマーケットボリュームに大きく影響している。

自動車用の芳香・消臭剤市場は各社から定期的に新製品が提案され、芳香剤だけでなく消臭剤の認知度も向上しつつある。しかし、家庭用分野同様に製品単価の下落、消費者の買い控えが影響している。

2009年度の消臭・脱臭・除菌市場はほぼ横ばいで推移する見通しで、業務用分野では、悪臭防止法を背景にライフスタイルへのアプローチ、健康増進に向けた市場の広がりと、景気回復に伴う需要拡大が大きいと見られる。家庭用分野では、基本の芳香・消臭機能の向上と、どのような付加価値によって新規・リピート需要を獲得していくかが重要なポイントと見られている。

自動車用分野では既存リピート需要に加え、自動車用芳香・消臭剤未使用ユーザーを対象とした新規需要の獲得がポイントとされている。

関連記事

関連カテゴリー

最新ニュース

一覧