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食品主要195社/5月の食品値上げ824品目、酒類・飲料は388品目

2023年04月28日 15:00 / 商品

帝国データバンクが4月28日発表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、5月の食品値上げは824品目となることがわかった。

<23年累計で2万1205品目値上げの見込み>
23年累計で2万1205品目値上げの見込み
※出典:帝国データバンクホームページ(以下同)

2023年における家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数は、同日までの判明ベースで累計2万1205品目に上った。また、今年1~7月までに値上げ済み・または値上げが予定される食品の累計品目数(2万815品目)は、前年と同じ時期(22年1~7月:1万686品目)に比べ約2倍になっている。

5月の824品目は、今年1月以来4カ月ぶりの1000品目割れとなった。

5月の値上げで最も多い食品分野は「酒類・飲料」で388品目となり、単月全体の約半数を占めた。飲料製品の値上げが最多となるのは、2022年10月以来7カ月ぶり。「加工食品」ではサバ缶など中心に183品目、つゆ・たれ製品など「調味料」も169品目で値上げが実施される。

<主な食品分野の価格改定動向>
主な食品分野の価格改定動向

2023年通年では、「加工食品」(9998品目)が最多で、前年累計(9468品目)を上回った。「調味料」(5188品目)、「菓子」(1452品目)、「乳製品」(868品目)も前年比7割前後の水準に上った。

6月はカップ麺などを中心に約3300品目が値上げ予定。7月以降も輸入小麦の価格改定による影響、生乳価格の上昇、電気代の引き上げなども背景に、値上げ対象はパンなど2000品目超に拡大するという。

2023年に予定される値上げ2万品目のうち、原材料高が理由となったものは99%(品目数ベース)と、ほぼ全てで原材料高が理由にあげられた。また、足元では電気・ガス代上昇に伴う値上げの割合が 6%(3月末:5%)に拡大し、エネルギー価格高騰による影響が広がっている。

同社は「今後は小麦粉価格の上昇でパンや菓子、ホットケーキミックスなどで値上げの動きが続くかが大きな焦点となる。飼料価格の高騰などを背景にした相次ぐ乳価改定の影響を受けるアイス製品やパック牛乳、物流費などのコスト増に直面している小型PETボトル製品、缶ビール、チューハイなどRTD飲料製品での値上げ追随といった動向も注視するポイントとなる」とみている。

■問い合わせ先
帝国データバンク 
東京支社 情報統括部
TEL:03-5919-9343 
E-mail:tdb_jyoho@mail.tdb.co.jp

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