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丸ビル/リニューアルで33店舗新規オープン、20~30代女性呼び込む

2022年12月14日 15:47 / 店舗レポート

三菱地所は2023年春にかけて、丸ビル・新丸ビル(東京都千代田区)のリニューアルを実施している。

<三菱地所のCMキャラクター高畑充希さん>
三菱地所のCMキャラクター高畑充希さん
※左:CCCの安田関東カンパニー社長、右:三菱地所の安達運営事業部長

丸ビル20周年・新丸ビル15周年を機に、2022年9月から改装を本格開始した。丸の内エリア全体の回遊性を高め、中心顧客層の30~40代に加え、20~30代女性を呼び込むためにテナントを入れ替え、共用部の刷新などに取り組んでいる。

リニューアルのコンセプトは「Your Paletteー明日を彩る、わたしを選ぼう。ー」と設定。来館者一人一人がパレットからお気に入りの色を取り出すように、街の多彩な魅力から、大切なものを選んで、人生を自らデザインしていける街を目指したいという思いを込めた。

12月14日のリニューアル記念イベントには、三菱地所のCMキャラクターの高畑充希さんが登場した。

<THE FRONT ROOM>
THE FRONT ROOM

9月6日には、丸ビル1階に、1日中どんなシーンでも使えるカフェ「THE FRONT ROOM」が出店した。

スパニッシュイタリアンやモダンメキシカンなど、さまざまな食のジャンルを生み出したHUGE初のカフェ業態で、子ども連れでも入りやすい開放的な空間となっている。三菱地所では「平日日中でも混雑している」と改装の手応えを感じているという。

<garage TOKYO>
garage TOKYO

12月15日には丸ビル3・4階に「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI」がオープン。12月14日には、「植物と暮らす」がコンセプトのグリーン&インテリアショップ「garage TOKYO」、世界のオーガニック認証とヴィーガン認証を取得したコスメを扱う「Be Organic」が出店し、ライフスタイル系のテナントを強化している。

来春、地下1階フードゾーン「マルチカ」を全面刷新する。「毎日通いたい、わざわざ訪れたい、いつでも食を感じられる丸の内の拠点」をコンセプトに、弁当、総菜、スイーツなど新規20店舗がオープンする。

<Be Organic>
Be Organic

安達晋運営事業部長は「今年9月から段階的にリニューアルを開始、丸ビルでは地下1階から4階の物販のうち33店舗(全店舗の40%)を新規店舗に入れ替える。今冬はライフスタイル系のテナントを増やし、来春食物販のマルチカ(地下1階の食フロア)を一新する。若い世代にゆったり過ごしてもらえるよう、共用部を温かみのある雰囲気に改修、ベビールームを40m2に拡大した。また、施設内だけでなく、丸ビル~仲通り~新丸ビル~そのほか大丸有エリア全体の回遊性も高めていきたい」と述べた。

<TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI>
TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI

「TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI」は、書籍・雑貨・文具・カフェ(スターバックスコーヒー)・SHARE LOUNGEの複合業態となっている。

<SHARE LOUNGEは東京駅がよく見える立地も魅力>
東京駅がよく見える立地も魅力

三菱地所が目指す顧客層の拡大に向け、丸の内エリアに初出店するもの。カルチュア・コンビニエンス・クラブの分析によると、オンでもオフでも丸ビルでは女性の来館が多くを占めており、新店舗では特に30~40代女性をターゲットに設定した。

<高価格帯の手帳>
高価格帯の手帳

カルチュア・コンビニエンス・クラブの安田秀敏 関東カンパニー社長は、「30~40代女性は質にこだわり、ストーリー性のある商品を好む傾向があるため、高価格帯の文具、プレゼント向けの雑貨、アコメヤの食物販を充実させている」と説明した。

<プライベートルームの入り口は隠れ家風>
プライベートルームの入り口は隠れ家風

<女子会などにも利用できる予約制のルームA>
ルームA

SHARE LOUNGE内には、女子会などにも利用できる事前予約制のプライベートルーム、LEDライト付の女優ミラーを備えた個室も用意している。

<LEDライト付の女優ミラーを備えた個室>
LEDライト付の女優ミラーを備えた個室

また、1階の仲通り側のエントランスも改修した。

<仲通り側のエントランスも改修>
仲通り側のエントランスも改修

オフィスらしい雰囲気から、親しみのあるデザインに変更し、仲通りから入りやすい空間に仕上げ、仲通りからの動線を強化した。

三菱地所によると、現在、丸ビルの売り上げはコロナ前(2019年比)に比べ、9割まで戻っているという。

ECが浸透する中でも、化粧品、香水、靴、バッグなど手に取って選びたいという需要があり、客数は回復している。ただ、夜間の飲食について、1次会需要は堅調だが、2次会需要は戻っていないとしている。

新丸ビルは仲通りにテラス席を新設

<新丸ビル1階仲通り側にテラス席>
新丸ビル1階仲通り側にテラス席

新丸ビルでは、幅広い層の来街増、施設・エリアの回遊性を高めるため、1階仲通り側にテラス席を設けた。

仕事をしたり、テークアウトしたフードや飲み物を自由に楽しんだりできる。12月25日まで、「こたつテラス」も開催。はんてん、電気ゆたんぽのレンタル、各日先着100人にホットドリンクもサービス中だ。

大手町側のエントランスも来春改装し、新ロゴを使用したサインへの変更など工事を進めていく。

さらに、2023年春には、7階の「丸の内テラス」をリニューアル。with/afterコロナに伴う生活者の過ごし方・楽しみ方の変化を受け、テラス席に全面刷新する。

パーゴラ席・バーカウンター席・ソファ席など、東京駅・皇居側などゾーンごとに空間デザインを変化させた店舗へ一新する計画だ。

植栽を拡充し、手洗いを緑と黄のビビッドな色彩に改装するなどゾーン全体の活性化を目指す。

■アニバーサリー特設サイト
https://marunouchi-palette.com/

■丸ビル
https://www.marunouchi.com/building/marubiru/

■新丸ビル
https://www.marunouchi.com/building/shinmaru/

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