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日本フードサービス協会/7月外食売上14.5%増、コロナ第7波で回復減速

2022年08月26日 10:31 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の7月度売り上げ状況は、前年同月比14.5%増となった。

7月度 売上高前年同月比
全体 14.5%増
ファストフード 7.8%増
ファミリーレストラン 20.6%増
パブ・居酒屋 137.6%増
ディナーレストラン 33.2%増
喫茶 16.1%増

7月の外食産業の売り上げは、営業制限のあった前年を大きく上回った。しかし、3月の制限解除以降は回復基調にあった店内飲食が、月後半のコロナ第7波の拡大に伴い失速した。

テークアウト・デリバリー比率の高いファストフード業態は、全国のコロナ新規感染者が1日20万人超の日々においても比較的堅調に推移し、全体売り上げは7.8%増、19年対比でも12.1%増となった。

「洋風」は、テークアウト・デリバリーの堅調に加えて、価格改定による単価上昇もあり、売り上げ8.0%増、19年比では30.8%増と、大幅な伸びを見せた。「和風」は、昨年来の価格改定やウナギなど季節メニューの好調で客単価が上昇、売り上げ10.2%増。「麺類」は、月後半にラーメンなどで客足の減少が見られたが、うどんの持ち帰りが伸びたところもあり、売り上げ10.5%増。「持ち帰り米飯/回転ずし」では、「持ち帰り米飯」のデリバリーやネット注文が好調で、売り上げ2.6%増。「その他」は、「アイスクリーム」が夏休み需要を取り込み、サイズアップキャンペーン等が奏功し、売り上げ8.2%増となった。

ファミリーレストラン業態は、全体売り上げは20.6%増と、営業制限のあった前年との対比では伸びているが、夜間集客の鈍さに加え、コロナ感染が次第に拡大していくにつれ客足は鈍り、19年対比では11.0%減だった。

「洋風」「和風」の前年比は「洋風」17.7%増、「和風」21.9%増となったものの、中旬以降の感染者数の増大により、高齢者層の外出控え傾向が強まり、19年対比は「洋風」17.0%減、「和風」15.9%減。「中華」は引き続きテークアウト・デリバリーが堅調で、今年は酒類の販促キャンペーンも展開でき、売り上げは18.9%増と好調、19年比でも9.4%増となった。「焼き肉」は、コロナ感染者の急増で特に都心部や駅前立地は苦戦、郊外店でも客足の伸びが鈍くなったが、月全体で
見れば好調を維持しており、売り上げ31.7%増、19年比5.6%増となっている。

パブ・居酒屋業態は、大都市圏などで休業要請が続いていた昨年の売り上げと比べると137.6%増と大きく伸びた。しかし、ようやく戻り始めていた中小規模の宴会も、コロナ第7波の報道が出始めた頃からキャンセルが相次ぎ、月後半になるほど客足は鈍った。19年比の売り上げは、4月52.4%減、5月45.3%減、6月41.7%減と回復基調であったが、7月は46.7%減だった。

ディナーレストラン業態は月初は比較的好調で、ディナー時間帯の客足にも一部戻りが見られたが、中旬以降はコロナ感染の拡大に伴い、売り上げは都市部店舗を中心に下降傾向となった。営業に制限のあった前年と比べると売り上げは33.2%増だったが、19年比では19.4%減となった。

喫茶業態は、コロナ感染の拡大につれ、下旬になるほど客足は落ち、特にビジネス街立地の店舗が影響を受けた。時短営業の多かった前年と比べると売り上げ16.1%増となるも、19年対比では18.2%減だった。

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